11月の新車販売台数は、オーストラリアが9万5,205台で前年同月比12.4%増と急増し、ニュージーランド(NZ)は1万1,889台で14.2%減だった。オーストラリアでは、31カ月ぶりに販売数が増加し、長期的な市場の低迷に終止符を打った。NZは前年の水準は依然下回っているものの過去数カ月に比べ減少幅は縮小している。
オーストラリアの新車市場でシェア52.5%を占めるスポーツタイプ多目的車(SUV)は、26.5%増の5万16台。一方、SUVを除く一般乗用車の販売は、10.1%減の2万711台だった。
州・準州・特別区別では、タスマニア州が10.9%減と減少したほかは全て増加し、◆北部準州(NT):32.9%増◆クイーンズランド州:19.5%増◆首都圏特別区(ACT):14.5%増◆ニューサウスウェールズ州:13%増◆西オーストラリア州:12.6%増◆ビクトリア州:9.1%◆南オーストラリア州:7.5%増――となった。
メーカー別ではトヨタが36.9%増となり2万3,204台で1位を維持。マツダは引き続き2位で、46.8%増の9,053台だった。
モデル別では、トヨタ「ハイラックス」が1位を維持したほか、トヨタ「ランドクルーザー」が4位に食い込み、上位5位のうち4モデルをトヨタが占めた。上位10モデルには、トヨタ「プラド」(6位)やマツダ「CX―5」(7位)、いすゞ「D―MAX」(8位)が入った。
自動車産業会議所(FCAI)のウェーバー代表は11月の結果について「販売傾向がさらに上向きとなっている」と評価。国境封鎖により海外旅行がかなわない中、資金を新車購入に回す人が多いと分析した。
■NZ年初来販売、当初予想上回る
NZの自動車産業協会(MIA)によれば、11月の車種別の新車販売台数は、SUVを含む乗用車が16.6%減の8,036台となり、商用車も8.5%減の3,853台だった。
メーカー別市場シェアでは、トヨタが19%で1位を維持し、フォード(13%)と三菱自動車(11%)が続いた。
モデル別では、フォード「レンジャー」が1位で、トヨタの新型「ハイラックス」が2位だった。
MIAのクロフォード代表は、「過去数カ月に比べると改善が見られる。年初来では22.5%減と、4月時点の予想は上回っている」と述べた。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。