衛生用品大手ユニ・チャーム・インドネシアは26日、来年以降に生理用品などフェミニンケア用品の生産量を拡大すると明らかにした。フェミニンケア用品の生産工場の稼働率は現在90%以上に達しており、需要の増加に対応する。
同日にオンライン形式で開いた投資家説明会で明らかにした。具体的な増産量や投資額については言及していない。フェミニンケア用品は、夜用ナプキンなどを中心に売り上げの伸びをけん引している。2021~22年にかけてフェミニン用品の生産拡大のほか、ベビー用紙おむつなどベビーケア商品の品質改良に向けた投資も行う。必要資金は全額自己資金で賄う。
新型コロナウイルスの流行拡大の影響で、マスクや除菌シートの売り上げが堅調に伸びた。4月に輸入販売を始めたマスクは、7~9月期の売り上げ成長率が3~6月期に比べて2倍以上となり、除菌シートは1~9月の売り上げが前年同期に比べて2倍以上に拡大した。
1~9月は景気減速の影響で、低価格帯の商品の売り上げも飛躍的に伸長した。「Fitti」ブランドのベビー用紙おむつや、大人用紙おむつ「Certainty」は前年同期比で25倍以上伸びた。さらに不景気で化粧品市場が収縮する中で、同社の化粧用コットン「シルコット」は日本からの輸入販売品にもかかわらず、80%増と売り上げを伸ばしている。
1~9月期の売上高は前年同期比0.8%減の6兆2,000億ルピア(約459億円)、コア営業利益は6%減の4,660億ルピアだった。通年では増収増益の確保を目指すとした。
昨年末にインドネシア証券取引(IDX)に新規株式公開(IPO)した時点で計画していた配当については、昨年末の純利益の2割に相当する総額800億ルピアとすると決定した。
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