外食大手のトリドールホールディングス(東京都渋谷区)は12日、香港の傘下企業を通じて、雲南スパイシー麺チェーン「譚仔三哥米線(タムジャイサムゴマイシン)」の海外1号店をシンガポールで開業したと発表した。
東部の商業施設ベドック・モールに10月30日にオープンした。店舗面積は約118平方メートル、座席数は64席だ。今月11日には、南部の商業施設「ビボ・シティー」に2号店も出店した。
提供する料理は、中国・雲南地方をルーツとする米粉麺やスパイシーなスープが特徴で、顧客が多彩な具材や辛さのバリエーションを選ぶことができる。1杯の価格は、ヌードルと1つのトッピングで6.5Sドル(約500円)という。
トリドールは2018年、香港で67店(20年10月末時点)を展開する「譚仔三哥米線」の運営会社を買収。兄弟ブランドの「譚仔雲南米線(タムジャイワンナムマイシン)」も同時期に傘下に収め、タムジャイ・グループでは香港で計133店を展開している。
今回は、「譚仔三哥米線」「譚仔雲南米線」の運営を手掛ける香港の完全子会社タムジャイ・インターナショナルを通じてシンガポールに出店した。「譚仔三哥米線」を世界各地で展開するにあたり、東南アジア市場への進出の第1ステップとして、多民族国家であるシンガポールを選んだ。
同国では、東南アジアやインドなど多様な国のスパイシーな料理が日常的に食べられている。トリドールは、従来の料理とは違った「譚仔三哥米線」の辛い麺を新鮮に受け取ってもらえるとみている。
トリドールの広報担当者はNNAに対し、「今後はシンガポールでさらに出店を進めたい」と述べた。タムジャイ・グループとして、東南アジア各国への出店計画はあるが、具体的な目標店舗数は明らかにしなかった。
トリドールは東南アジアではこのほか、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピン、カンボジアで「丸亀製麺」を展開中だ。シンガポールでは日本式カレー店「モンスターカレー」も出店している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。