オーストラリア・ニューサウスウェールズ(NSW)州内陸部ダボ近郊のナロマインで、空飛ぶ自動車の試験が行われることが分かった。航空宇宙会社のAMSLエアロは来年から、ナロマインの飛行場で電気式垂直離着陸機(VTOL)の試験を行う。同社は、空飛ぶ自動車の技術進歩が郊外に住むことへのデメリットを払しょくする可能性があるとした。公共放送ABCが伝えた。
NSW州のバリラロ副首相は、空飛ぶ自動車が交通業界に革命をもたらし、空港のない郊外の目的地に行きやすくなることを願っているとし、「NSW州の郊外に住む市民が、仕事で都市部へ移動したり、離れた場所に住む家族や友人を訪れたり、観光客を遠隔地の避難所まで運ぶことができるようになるかもしれない」と述べた。
また同州政府は、地域投資誘致基金として100万豪ドル(約7,470万円)の助成金をAMSLエアロに提供する。
AMSLエアロのアンドリュー・モーア最高経営責任者(CEO)は、「州政府の助成金を利用して、今後の試験に向けた準備や必要不可欠な試験施設の建設ができることをうれしく思う」と述べた。
AMSLエアロは、国内で最古の飛行クラブの本拠地として知られているナロマインで、今月末に完成予定の新しい飛行場地区に最初の企業として進出する。試験が行われるVTOLは、一度に6人の乗客を乗せることができ、ヘリコプターのように離着陸する。最高時速300キロメートルで飛行可能だ。
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