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日本気象協会、鳥類調査で洋上風力発電参入

日本気象協会は27日、台湾の民間気象会社である天気風険管理開発(ウェザーリスク)などと共同で、洋上風力発電の鳥類事後調査業務に参画すると発表した。ドイツの再生可能エネルギー大手wpdの台湾子会社、達徳能源集団が雲林県沖で開発中の洋上風力発電所「允能風力発電所」で業務を行う。台湾と日本が鳥類調査で協力するのは初めて。

達徳能源は今年3月、ウェザーリスクに鳥類調査を委託する契約を締結した。契約金額は約7,000万台湾元(約2億5,100万円)。調査には日本気象協会のほか、台湾大学の丁宗蘇教授の調査チームと台湾の現地サプライヤーも参画する。契約金にはこれら団体への配分も含むが、配分比率は明らかにしていない。

ウェザーリスクは27日、台北市内で記者会見を開催。彭啓明総経理は日本気象協会との協業について、「日本は早くから風力発電が発展しており、環境影響評価(環境アセスメント)も厳しい。日本のノウハウを生かしたいと考えた」と説明した。

ウェザーリスクの彭啓明総経理(右から2人目)は、日本気象協会のノウハウを台湾の洋上風力発電に生かすことに期待を寄せる=27日、台北(NNA撮影)

ウェザーリスクの彭啓明総経理(右から2人目)は、日本気象協会のノウハウを台湾の洋上風力発電に生かすことに期待を寄せる=27日、台北(NNA撮影)

調査は允能風力発電所の運営期間中に行う。ウェザーリスクが業務全体を統括し、台湾大学の丁教授は鳥類調査のアドバイザーとして関わる。調査に必要な備品は台湾サプライヤーから調達する計画。

日本気象協会は独自開発した船舶レーダー観測により鳥類の軌跡を抽出するプログラムや、赤外線カメラによるバードストライク検知システムなどを活用する。同協会がこれらの技術を海外に提供するのは初めて。専任の担当者を配置して出張ベースで業務を行う。

同協会によると、鳥類観測は風車の稼働による鳥類への影響を把握する調査で、風力発電事業の環境アセスメントの一部として実施。従来は目視で鳥類を追跡したり、鳥類の死骸を見つける調査を行っていたが、同協会が開発した技術を活用することで、高精度で長時間の観測が可能となった。

達徳能源の王雲怡董事長は、「発電所は環境への影響が大きい区域を避けて設置しているが、海上にいる鳥類の種類や軌跡に関するデータが不足している。今後台湾が再生可能エネルギーの比率を高めていく上で、こうしたデータを集めることで、鳥類との共存が可能になる」と説明した。

日本気象協会は2003年からウェザーリスクと親交があり、18年には気象情報サービス業務で提携する覚書を締結していた。19年4月には同覚書を通じて、大気質・地震・災害・水資源に関わる取り組み「Civil IoT Taiwanプログラム」に参画した。

日本気象協会は、「今後は鳥類観測技術のほか、洋上風力発電施設の施工と運用に役立つ気象・海象情報の提供も合わせて、台湾の洋上風力発電事業に貢献していきたい」と表明した。

允能風力発電所は21年第3四半期(7~9月)の完工を予定。雲林県の沖合8キロメートルの海域に、1基当たり出力8メガワット(MW)の発電機を計80基設置する。建設費は総額940億元となる見通し。


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