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日系企業向け講演会を開催、日本公庫

日本政策金融公庫(日本公庫)は10日、マレーシアの首都クアラルンプールで、日本の地方銀行5社、業務提携するマレーシアの金融大手CIMB銀行と合同で、顧客の日系企業向けに講演会と交流会を開いた。講演会では、日立製作所の現地法人、日立アジア(マレーシア)のマネジング・ディレクター、周発盛氏が登壇。マレーシア政府が推し進めるインダストリー4.0(第4次産業革命)に日系の中小企業がどのように取り組んでいくべきかをテーマに、具体的事例も交えて講演した。

講演会では、日立アジア(マレーシア)の周氏のほか、日本公庫・バンコク駐在事務所の首席駐在員、山崎邦弘氏、CIMB銀のハスブラ・ビン・モハマド・アリ副社長(法人向けジャパンデスク部門)が講師を務めた。

周氏は、マレーシア政府がインダストリー4.0を掲げ、IoT(モノのインターネット)に力を注ぐ中、日系の中小企業が大規模な資金を投じて、機械や事業のデジタル化などに急激に舵を切るのは困難だと指摘。その上で、「製造のスマート化にどう向き合うのか」のテーマを設け、3段階でのアプローチが有効だと提言した。

▽第1段階は「データの収集とデータの可視化」▽第2段階は「作業プロセスを改善」▽第3段階は「IoTによるシステム統合と自動化」――。具体的には、製造業を念頭に作業工程や部門ごとにデータを収集・分析し、「社内の標準」を設定。次に業界の標準を参考にしながら、自社に適した作業プロセスを開発し、継続性のある「改善」環境をつくる。さらに、外部にソリューションを完全に委託するのではなく、「実用、必要」の観点でシステムの導入を図ることを手順として示した。

「IoTは、ITとOT(制御技術)を組み合わせて創出される」と強調し、人と機械が製品を生み出す現場で、生産効率の向上に向けて、従業員の行動パターンをデータ化し、デジタル技術によってリスク予防を導く流れもインダストリー4.0の一例だと説明した。

■日本公庫、マレーシアの取引先は168社

日本公庫は、日本の中小企業約4万4,000社が取引先となる。山崎氏によると、これら取引先の海外現地法人は2019年3月末時点で6,871社に上り、うち東南アジア諸国連合(ASEAN)が35%を占めるという。マレーシアは168社で、前年から4社減った。ASEANでは、タイ(852社)、ベトナム(544社)、インドネシア(272社)、シンガポール(224社)、フィリピン(213社)に次ぐ規模となっている。

山崎氏はNNAに対し、「日本企業のマレーシア進出は1990年代に急増した。古くから進出している国といえ、日系企業の間ではある程度の競争や淘汰(とうた)を経た市場という見方もできる」と話す。事業年数が長期となる企業も少なくなく、「設備の更新などでも支援していきたい」と語った。

講演会・交流会には、マレーシアで事業展開する日系企業約50社が参加した。主催者には、日本公庫とCIMB銀のほか、静岡銀行、千葉銀行、中国銀行、八十二銀行、ふくおかフィナンシャルグループの地方銀行5社が名を連ねた。


関連国・地域: マレーシア日本
関連業種: その他製造金融IT・通信マクロ・統計・その他経済

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