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ボッシュの燃料電池戦略、米中を軸に

独自動車部品大手ロバート・ボッシュは、4月に開発・生産を発表した燃料電池車(FCV)向けの燃料電池システムの世界戦略について、FCVトラックの量販が見込まれる米国と中国への投入を軸に考えている。シュテファン・ハルトゥング取締役が「東京モーターショー2019」の記者会見後、NNAに対して語った。

ボッシュのハルトゥング取締役=24日、東京都江東区(NNA撮影)

ボッシュのハルトゥング取締役=24日、東京都江東区(NNA撮影)

ボッシュはFCVを含めた二酸化炭素(CO2)を排出しないゼロエミッション車(ZEV)のうち、2030年にはFCVが20%を占めると試算。

モビリティー・ソリューションズ事業部門長を務めるハルトゥング氏によると、ボッシュはFCV向けシステムの今後の展開先として長距離用トラックの需要が高い米国、次いで中国を重視する考え。ただ、日本の需要も大きいとみる。FCVは、水素と酸素の化学反応で発電した電気エネルギーで走るが、日本政府は低炭素社会の実現に向けて水素の積極活用を掲げており、水素ステーションなどのインフラ普及が早いためだ。

ハルトゥング氏は一方で、インフラ普及やコストの観点から短距離や都市内移動向けのZEVの乗用車は、電気自動車(EV)が最適だと語った。ボッシュはモーターやギアなどが一体の駆動装置「Eアクスル」を、来年には中国で完成車メーカー向けに販売を開始するなど自動車の電動化に関する開発を強化している。

ボッシュは、電動自動車関連の売上高として、20年に10億ユーロ(約1,200億円)、25年に50億ユーロを見込む。来年初めには、ボッシュの48ボルトのマイルドハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド車(HV)が、日本の完成車メーカーから発売されるという。

■東南アの電動車、都市単位で見よ

東南アジアでは、EVやFCV向けのインフラ整備は進まない。ハルトゥング氏は、「例えばタイでは首都バンコクに限れば普及の可能性が高いが、北部エリアでは進まないだろう。国家単位ではなく、都市ごとにZEV市場をみるべきだ」と指摘。普及に向けた第一歩として、まずはHVからEV、FCVと段階的に進むべきだと語った。また、インフラの普及が遅い東南アジアにおいては将来、ZEVで日本の完成車メーカーと協業する可能性があるとも語った。

ボッシュはベトナムの国産車メーカーを標榜(ひょうぼう)するビンファストと協業。ビンファストは今年、ガソリン車を販売開始するほか、今月23日にはEVを生産することが明らかになっている。

ビンファストの自動車は、実質的にはボッシュが生産しているのではないか、との質問に対しては、「豊富な資金力のあるビンファストに対し、ボッシュが生産支援をしている。しかし、今後は彼らも技術力を付け、名実ともに『国産車メーカー』となるだろう」と語った。(遠藤堂太)


関連国・地域: 中国タイベトナム日本
関連業種: 自動車・二輪車

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