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最低賃金3%引き上げ、蔡政権で最低に

台湾労働部(労働省)は14日、2020年の最低賃金を決める「基本工資(最低賃金)審議委員会議」を召集し、月給ベースは現行の月2万3,100台湾元(約7万8,400円)から3.03%引き上げて2万3,800元とすることを決めた。最低時給は現行(150元)から5.33%引き上げ158元とする。行政院(内閣)の承認を経て、来年1月1日から実施される予定。

中央通信社などが伝えた。引き上げ幅は19年の月給5%、時給7.14%をそれぞれ下回った。蔡英文総統が16年に就任してから最低賃金の引き上げは4度目だが、月給の引き上げ幅自体は最低となった。

会議は午前10時から始まり、6時間後に決着した。今回の引き上げで231万人が恩恵を受けるという。

蔡英文政権は最低賃金の引き上げで低賃金問題の解決を図りたい意向。ただ蔡総統が目標として示す「在任中に最低賃金の月3万元の実現」は遠いのが現状だ。

■人件費161億元増加か

中央通信社によると、台湾の有力経済団体、中華民国全国工業総会(工総)の何語・常務理事は、最低賃金が3%上がることで、台湾企業全体の人件費は161億元(約547億円)増加するとの試算を示した。最低賃金の上昇に伴い社会保険の企業負担も増え、一連の人件費は従来から2割上がると見通した。

何常務理事は、内外の景気動向が不透明な中で最低賃金を上げることに懸念を表明した。中でも中小企業への影響が大きいとみている。

ただ何常務理事によると、現在最低賃金で働く台湾の労働者は30万~40万人。6月末時点の労働者人口(1,193万3,000人)に占める割合は2.5~3%程度にとどまる計算だ。外国人労働者は45万人が最低賃金で働いているという。

中華民国全国商業総会(商総)の頼正鎰理事長は、最低時給の上昇に伴い、中小のガソリンスタンドやスーパー、飲食店などの間で倒産の波が訪れると述べた。

■「募集意欲影響せず」が過半

人材紹介サイト大手「104人力銀行」を運営する一零四資訊科技が行った最低賃金の上昇に伴う零細企業への影響に関する調査によると、対象の84%は「最低賃金の上昇によって人件費が増加する」と答えた。ただ人材募集への影響に関する設問では、「募集意欲に影響しない」が66.9%と過半に達した。

「募集意欲に悪影響が出る」と答えたのは24.1%だった。

一零四資訊科技の黄于純総経理は、最低賃金の上昇が大きく影響する業種として、飲食、文化・教育といったサービス業を列挙。列挙した業種は最低賃金の水準で学生を従業員として雇うケースが多いことを説明した。

一零四資訊科技は今月7~8日、零細企業の人事担当幹部を対象に調査。1,229人が回答した。


関連国・地域: 台湾
関連業種: マクロ・統計・その他経済雇用・労務

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