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スリランカのテロに違和感=アジ研・荒井氏

日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所でスリランカを専門にする荒井悦代氏に話を聞いた。21日に発生したスリランカの連続爆破テロは、2009年まで26年間続いた内戦の構図とは全く異なり、規模も大きいため違和感を覚えるという。

スリランカでは、仏教徒中心のシンハラ人と独立を求めるヒンズー教徒中心のタミル人の間の内戦が終結して10年がたつ。荒井氏が違和感を覚えるのは2点。その一つは規模感だ。犯行声明は出ていないが、「スリランカ国内でこれだけの大規模同時テロを実行できる勢力はない」と話し、国外組織が関与しているとの見方を示唆した。

もう一つはキリスト教徒や外国人を狙ったテロであること。内戦中のテロの襲撃先は軍関係施設が中心であり、キリスト教徒や教会、ホテルを狙ったテロはほとんどなかったという。スリランカでは数年前から、一部の過激な仏教徒らがイスラム教徒の施設を襲撃したり、04年の大津波後にキリスト教新興勢力が台頭し改宗する人が増えたことを発端に対立を強めたりすることはあった。しかし、今回の事件を誘発するほど大きくくすぶってはいなかったという。

スリランカでは昨年10月、シリセナ大統領が突如ウィクラマシンハ首相を解任し、ラジャパクサ前大統領を首相に指名。12月に再びウィクラマシンハ氏が首相に戻る政治の不安定さがあった。しかし荒井氏は、今回のテロの規模があまりに大きく無差別なことから、政権内の抗争が、テロの引き金になったとは考えにくいとも指摘した。

<メモ>

■スリランカの民族構成

シンハラ人(74.9%)、タミル人(15.3%)など

■スリランカの宗教

仏教徒(70.1%)、ヒンズー教徒(12.6%)、イスラム教徒(9.7%)、キリスト教徒(7.6%)

(日本・外務省ホームページより)


関連国・地域: インドスリランカ
関連業種: 社会・事件

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