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日立金、南洋大と海水淡水化用フィルター実験

日立金属は12日、海水淡水化で逆浸透膜(RO膜)の目詰まりを抑制するセラミックス吸着フィルター(CAF)を開発し、シンガポールの南洋工科大学(NTU)傘下の南洋環境・水研究所(NEWRI)と共同で実証実験を行ったと発表した。

海水淡水化技術は降水量の少ない地域を中心に水資源確保の方法の一つとして利用されており、海水中の塩分を除去するのにRO膜を使うのが主流となっている。水処理する際に海水に含まれる有機物などがRO膜の表面に付着し、目詰まりを起こして透水性能が低下することがある。このため海水淡水化プラントでは、目詰まりの原因物質をあらかじめ除去したり、目詰まりを抑制したりするための前処理工程が必要となる。

日立金属が開発したCAFは、吸着剤がコーティングされた多孔質隔壁を持つ。孔径よりも大きい物質を物理的に排除する従来のろ過法に対して、原因物質を吸着する化学作用を利用するため、物質の大きさに関係なく目詰まりを抑制できる。特にマイナスに帯電しやすい溶存有機物を選択的に除去することが可能だ。

NEWRIとの実証実験では、限外ろ過(UF)膜とRO膜の間にCAFを組み入れることで、RO膜の目詰まりの進行を遅らせるとともに、RO膜の洗浄頻度を従来の半分以下に低減できた。これにより海水淡水化プラントの動力費低減や稼働率向上、造水コストの低減が見込めるという。

今後は実用化に向けた取り組みを加速させ、水処理産業が盛んなシンガポールを手始めに事業展開したい考えだ。


関連国・地域: シンガポール日本
関連業種: その他製造電力・ガス・水道

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