首都圏の警備強化、ASEAN会議に向け

フィリピン政府は、今月10~14日の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議と関連会合に向け、マニラ首都圏の警備を強化する。12~14日には一部の幹線道路と高速道路2本でトラックとバンの通行を禁止するほか、5~16日にマニラ湾の一部に船舶の航行を禁じる区域を設ける。治安当局は、会場となる首都圏とパンパンガ州クラークの警備に約6万人を配備する予定だ。

5日付インクワイラーなどによると、内務地方自治省はこのほど、12~14日に幹線道路のエピファニオ・デロスサントス通り(エドサ通り)、北部ルソン高速道路(NLEX)とスービック―クラーク―タルラックを結ぶ中部ルソン高速道路(SCTEX)でトラックとバンの通行を禁止すると明らかにした。10~15日には首都圏パサイ市の国立フィリピン文化センター(CCP)コンプレックスを「ASEAN使節ゾーン」に指定し、全面通行止めにする。

同省によれば、11~15日にはまた、「ASEANレーン」に指定した首都圏マカティ市内のアルナイス通り、マカティ通り、パークウエー・ドライブで断続的な通行止めを実施する予定。同期間には、パサイ市、マカティ市、マンダルヨン市、ケソン市のパサイ通り、エドサ通りの一部区間でも同様の措置がとられるという。

また、マニラ市の「H2Oホテル」からパラニャーケ市の「オカダマニラ」にかけての海岸線から沖合1マイル(約1.6キロメートル)の区域を「航行禁止ゾーン」に指定し、5~16日にヨットや釣り船など全ての船舶の航行を禁止する。同ゾーンは、フィリピン沿岸警備隊(PCG)の警備艇や攻撃用舟艇が警護に当たる。また、H2Oホテルからパシッグ川の上流1.6キロまでを「制限ゾーン」とし、当局の許可と護衛なしで船舶を運航することを禁じる。

このほか、国家警察(PNP)は、1~15日に首都圏、中ルソン地方、カラバルソン(南部タガログA)地方で、治安当局などを除き、自宅からの銃の持ち出しを禁止する。

ASEAN首脳会議と関連会合には、ASEAN10カ国の首脳のほか、安倍晋三首相や米国のトランプ大統領、中国の李克強首相、インドのモディ首相、ロシアのメドベージェフ首相などASEAN対話国10カ国・地域の首脳が参加する予定。

■豪政府、マニラ含む全土にテロ脅威

一方、オーストラリア政府は3日、海外安全情報サイト「スマートトラベラー」で、マニラを含むフィリピン全土でテロリストによる攻撃の脅威が高いとの危険情報を発表した。勧告レベルは、南部のサンボアンガ半島やスルー諸島を含むミンダナオ中・西部に「渡航中止」、ミンダナオ東部に「渡航再考」、フィリピン全土に「十分注意」で変えていない。

同政府は、「フィリピン全土にテロ攻撃か重大な犯罪が起こる恐れがある」と指摘し、自国民に対し、渡航予定地の情報について専門家の助言を受けるよう勧告した。

地元各紙によると、これを受け、フィリピンのハリー・ロケ大統領報道官代行は4日、「オーストラリア政府に連絡し、勧告が信用できるテロ関連情報に基づくものではないことを確認した」と説明。同国政府は、マラウイ市での治安当局と過激派の戦闘で、渡航の危険レベルを引き上げたが、同問題は既に解決したと指摘し、ASEAN首脳会議と関連会合での警備が万全であることを強調した。


関連国・地域: フィリピンオーストラリア
関連業種: 運輸・倉庫社会・事件政治

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