台湾繊維大手、大魯閣実業(タロコ、大魯閣繊維から改名)は10日、傘下でショッピングセンター(SC)の開発や運営を手掛ける大魯閣開発が運営する高雄市前鎮区の郊外型大規模SC「大魯閣草衙道購物中心(タロコパーク)」の株式60%を、百貨店最大手の新光三越百貨に譲渡すると発表した。譲渡額は約11億7,000万台湾元(約43億7,000万円)。大魯閣実業は新光三越の資源を引き入れることで、運営コストの低減を図る。
10日付自由時報によると、新光三越はタロコパークを共同運営することで、アミューズメント市場を開拓する狙いがある。正式な譲渡契約は1カ月以内に結ぶ見通し。
新光三越百貨の呉キン陽執行副総経理(キン=日へんに斤)は、「タロコパークの運営は同社が目指すエクスペリエンス・エコノミー(体験経済)の考えに一致するもの」と説明し、アミューズメント市場で得た経験を消費者にも還元していく考えを示した。
大魯閣実業は子会社の大魯閣開発を通じて商業施設やアミューズメント施設の運営に事業転換を図っている。2015年7月に台中市東区にモール型専門店街「大魯閣新時代購物中心」を、16年5月には大魯閣草衙道購物中心を開業。新竹市北区で開発中の小型SC「大魯閣ナン雅広場(ナン=さんずいに南)」は年末の開業を見込んでいる。
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