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【Aのある風景】熱心な仏教徒が集う、埼玉・越谷のベトナム寺院

「明日来れば、獅子舞や爆竹を楽しめたのに」。日本唯一のベトナム寺院、南和寺で、ベトナム人男性のグエン・ディン・ホアさんは残念がった。テト(旧正月)の元日に当たる1月28日の土曜日に訪れたのだが、イベントは日曜日に行うのだという。

法務省の統計によると、技能実習生のベトナム人の数は5万8,000人で増加傾向にある。永住者を除く在留外国人でベトナム人は中国人・韓国人に続き3番目に多い。

そんなベトナム人の心の支えになっているのが、この南和寺だ。埼玉県越谷市の田園地帯にあり、向かい側には小さな工場、隣には巨大な公営プールと駐車場。お寺があるとは思えない不思議な空間だった。

「ここに来ると仕事のストレスから解放されるんだ」と話すホアさんは、15年前に来日し、現在は食品販売会社を経営している。ベトナム人の奥さんや子供たちと東京の青梅市から毎週通っている。

参詣するのは20代の若者が多い。語学留学生や技能実習生で、みな熱心にお祈りしている。「日本での生活は大変。でも家族のために働かなければ」と話す人もいた。

尼僧から招かれて精進料理をいただく。揚げ豆腐、春雨サラダ、野菜炒め。どれもシンプルだが、肉のような歯ごたえがあり、おいしかった。一緒に食事をした尼僧のレ・ティ・チャ・ミーさんは24才で、ベトナム中南部ニャチャン市の寺から1年前に派遣された。結婚もせず、菜食主義を貫くストイックな生活をしている彼女はとてもにこやかで、突然の来訪者である記者にも親切に対応してくれた。そんな笑顔も、異郷で頑張るベトナム人の心のオアシスとなっているのだろう。

ベトナム人は日本と同じ大乗仏教を信仰する。宗教法人・南和寺は、ベトナム南部の出身者らによって2006年に建立された。寺の名前は「越南」(ベトナム)と「和」(日本)から来ている。

ベトナム人は日本と同じ大乗仏教を信仰する。宗教法人・南和寺は、ベトナム南部の出身者らによって2006年に建立された。寺の名前は「越南」(ベトナム)と「和」(日本)から来ている。

※このウェブサイトの新特集「Aのある風景」は、アジアを横断的かつ深く掘り下げる、NNA倶楽部の会員向け月刊会報「アジア通」2017年2月号<http://www.nna.jp/lite/>から転載しています。毎月1回掲載。


関連国・地域: ベトナム日本
関連業種: 社会・事件

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