ベトナム国内の糖尿病患者は、人口の5.4%に相当する400万人超に上り、過去10年間で倍増した――。保健省は、このような統計を明らかにした。食生活の変化が主な原因で、患者の低年齢化も進んでいる。タインニエン電子版が10日に伝えた。
保健省によると、ベトナムはアジアで糖尿病患者が多い10カ国・地域の一つとなっており、患者の増加率では世界10位に入っているという。都市部よりも地方の方が患者が多く、最多は南部メコンデルタ地方。以下、ベトナム中部、ハノイを含むホン川(紅河)デルタ地方、ホーチミン市を含む東部が続いた。
ハノイにある国立内分泌学病院のファン・フオン・ズオン副院長は、「患者の低年齢化が進んでいる」と指摘する。生活習慣の乱れが主な原因とされる2型糖尿病は40歳前後で発症するケースが多かったが、現在では、10歳の患者も珍しくないという。
医療専門家らは、ファストフードや炭酸飲料の消費拡大、運動不足などが主な原因と指摘。ベトナム国民1人当たりの野菜の平均摂取量は1日200グラムで、世界保健機関(WHO)が推奨する量の半分にとどまっている。一方で、糖尿病を引き起こすブドウ糖のもととなるでんぷんの1日当たりの平均摂取量は33グラムと、過去10年間で倍増している。また、子どもの糖尿病患者が増えている原因の一つとして、加糖牛乳など糖分を多く含む飲料の過剰摂取が挙げられるという。
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