ベトナムの首都ハノイ市の住宅価格が中所得層の手の届かない価格であることが、ベトナム不動産仲介協会（ＶＡＲＳ）の調査で明らかになった。市の平均世帯月収の…

ベトナム

ベトナムの首都ハノイ市の住宅価格が中所得層の手の届かない価格であることが、ベトナム不動産仲介協会（ＶＡＲＳ）の調査で明らかになった。市の平均世帯月収の２倍以上の収入がなければ、ローンの支払いが困難だという。ハノイタイムズが10日に伝えた。
ベトナム統計総局（ＧＳＯ）によると、ハノイの労働年齢の家族が２人いる４人家族の世帯の平均収入は月約2,140万ドン（約12万8,500円）。これに対し、市内でマイホームを購入するには最低でも月4,500万～２億1,000万ドンの収入が必要。ハドン区や北トゥーリエム区、ロンビエン区の住宅価格は比較的手ごろであるものの、それでも月4,000万～6,000万ドンの収入が必要だという。
北部タイビン省出身でハノイ市に住んで10年になる37歳の男性は、世帯収入が月3,000万ドンあるが、西部カウザイ区で30平方メートルのアパートを借りて暮らしている。何年も貯金を続けているが、収入がほとんど上がらないままハノイの住宅価格が急騰しているため、夢のマイホームの購入は「不可能だと感じる」とコメント。現状の貯金額と、毎月の収入から住宅ローンに回せる金額では、郊外でも購入が難しいと話した。
ＶＡＲＳの幹部によると、ハノイを含む大都市の住宅は投資ツールとみなされているため、価格が急騰する傾向にある。今後も価格の急上昇が続くとは考えにくいものの、新築住宅は既に中所得層の手の届かない価格になっているとの見方を示した。

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