インドネシア【続・政経ウオッチ】食料自給とフードエステート事業経済マクロ経済食品・飲料政治一般政策・法律・規制第85回 プラボウォ新政権は、基本的にジョコ・ウィドド前政権の政策を踏襲しつつも、かなり明確な独自の方針を打ち出している。最優先事項は、食料とエネルギーの…
インドネシア【続・政経ウオッチ】プラボウォ外交、中国が最初の公式訪問国経済マクロ経済政治一般外交第84回 プラボウォ大統領は8日から23日まで海外公式訪問中である。就任後最初の訪問国は最大の貿易相手国・中国である。続いて米国を訪問し、ペルーでのアジア太…
インドネシア【続・政経ウオッチ】全勢力を取り込み、プラボウォ新政権が始動政治政治一般第83回 10月20日、プラボウォ大統領、ギブラン副大統領が正式に就任した。新大統領はジョコ・ウィドド前大統領を丁重に中ジャワ州ソロの実家へ送った後、夜、新内…
インドネシア【続・政経ウオッチ】故スハルト元大統領の名誉回復の意味政治社会一般政治一般第82回 政局は着々とプラボウォ次期政権発足へ向けて動き出した。国会(DPR)と地方代議会(DPD)を合わせた国民協議会(MPR)は9月24日、過去のMPR…
インドネシア【続・政経ウオッチ】闘争民主党が野党になると言わない理由政治政治一般第81回 ジョコ・ウィドド大統領の引退、プラボウォ次期大統領の就任および新政権発足まで1カ月を切った。新政権は閣僚ポストを現行の34から44ないし47へ増やし、…
インドネシア【続・政経ウオッチ】減少し続ける中間層人口経済マクロ経済第80回 8月末、中央統計庁(BPS)は2024年版社会経済調査(Susenas)の結果を発表し、中間層人口比率が19年の21.45%から24年には17.13%へ、中間層人口も5,…
インドネシア【続・政経ウオッチ】憲法裁判所決定で風向きが変わり始めた政治政治一般第79回 8月27~29日の地方首長選挙候補者登録を前に、同月20日の憲法裁判所決定で政治の風向きが変わり始めた。 今回の憲法裁判所決定のポイントは2つある。第…
インドネシア【続・政経ウオッチ】菩提樹がきこりに切られた政治政治一般第78回 あのシナリオはまだ生きていた。ジョコ・ウィドド大統領は、10月の退任後も、次期プラボウォ政権下で影響力を維持するため、大統領選挙でプラボウォ=ギブ…
インドネシア【続・政経ウオッチ】社会団体への鉱業事業許可付与経済マクロ経済鉱業文化・宗教政策・法律・規制第77回 7月28日、会員数で国内第2位の社会団体ムハマディヤは、政府から強く働きかけられた特別鉱業事業許可を受け入れることを決定した。受け入れを決定したの…
インドネシア【続・政経ウオッチ】スリテックス倒産のうわさと繊維輸入急増経済マクロ経済貿易繊維第76回 6月半ば、繊維大手スリテックスが倒産したとの報道が流れた。スリテックスは1966年に中ジャワ州ソロで創業、スハルト時代には公務員や軍人の制服を一手に…
インドネシア【続・政経ウオッチ】重要性を増すコメの輸入経済マクロ経済貿易食品・飲料政策・法律・規制第75回 政府はこれまで以上にコメの需給調整に神経を使っている。2024年通年のコメ(精米ベース、以下同じ)の国内生産量は3,150万トン、消費量が3,121万トンと予…
インドネシア【続・政経ウオッチ】ヌサンタラ首都庁正副長官辞任の裏側政治政治一般政策・法律・規制選挙第74回 インドネシアの大統領府は6月3日、東カリマンタン州で整備中の新首都「ヌサンタラ」の行政機関ヌサンタラ首都庁のバンバン長官とドニー副長官が辞任し、…
インドネシア【続・政経ウオッチ】 憲法裁法と放送法の改正問題経済マクロ経済政策・法律・規制第73回 10月のプラボウォ政権発足を前に、政府と国会は今、2つの法律改正を急いでいる。それらは憲法裁判所法と放送法である。 憲法裁判所は、ジョコ・ウィドド…
インドネシア【続・政経ウオッチ】無償給食計画は頭痛の種経済食品・飲料政策・法律・規制第72回 次期プラボウォ=ギブラン政権の目玉政策は、子供向け無償給食の実施である。インドネシアが先進国入りを目指す2045年までに人材開発を果たすには、子供…
インドネシア【続・政経ウオッチ】異議申し立て却下、次期正副大統領確定政治政治一般第71回 祭りは終わった。アニス=ムハイミン組とガンジャル=マフド組がおのおの提出した大統領選挙結果に対する異議申し立ては、4月22日、憲法裁判所によって却…
インドネシア【続・政経ウオッチ】村落法改正と総選挙・大統領選挙政治政治一般第70回 3月28日、国会は村落法(法律2014年第6号)の第2次改正案を可決し、即時施行された。改正法では20項目の条文が改訂された。たとえば、村長の任期が1期…
インドネシア【続・政経ウオッチ】閣僚ポストを餌に政党を取り込む政治政治一般第69回 中央選挙管理委員会(KPU)は3月20日、大統領選挙の確定結果を発表し、プラボウォ=ギブラン組が得票率58.6%、9,630万3,691票で当選した。集計過程で…
インドネシア【続・政経ウオッチ】増える投資、低下する雇用吸収経済マクロ経済統計第68回 大統領選挙で盛り上がるなか、中央統計局は2月5日、2023年通年の国内総生産(GDP)成長率を5.05%と発表した。第1四半期(1~3月)が5.04%、第2…
インドネシア【続・政経ウオッチ】アンケート権をめぐる攻防政治政治一般選挙第67回 2月14日投票の大統領選挙はクイックカウントで大勢が判明したが、中央選挙管理委員会(KPU)の開票確定作業は続く。2月27日日本時間22時時点で確定率…
インドネシア【続・政経ウオッチ】万全の戦略、プラボウォ組の完勝政治政治一般選挙第66回 大統領選挙はプラボウォ=ギブラン組の完勝で終わりそうである。2月14日の投票後、どの会社のクイックカウント結果も同組が50%を超える得票率を示し、決…
インドネシア【続・政経ウオッチ】決選投票となるかは微妙政治政治一般選挙第65回 プラボウォ=ギブラン組が優勢のまま、大統領選挙は終盤に入った。年明けの各種世論調査によると、プラボウォ=ギブラン組の支持率は、50%を超えたとする…
インドネシア【続・政経ウオッチ】選挙運動資金の不正調達疑惑政治政治一般選挙第64回 正副大統領選挙・議会議員選挙の投票日まで1カ月を切り、どの陣営も選挙運動に力を入れているが、その陰で選挙資金に関する不正調達疑惑が取り沙汰されて…
インドネシア【続・政経ウオッチ】「プラボウォ党」のプラボウォ党首政治政治一般選挙第63回 2024年に入り、正副大統領選挙投票日まで約1カ月半となった。さまざまな世論調査では、プラボウォ=ギブラン組が他の2組を引き離し始めたものの、支持率…
インドネシア【続・政経ウオッチ】プラボウォ=ギブラン組がまずリード政治政治一般選挙第62回 インドネシア正副大統領選挙序盤戦は、プラボウォ=ギブラン組がリードする展開となった。『コンパス』紙が11月29日~12月4日に行った世論調査によると、…
インドネシア【続・政経ウオッチ】変化と継続と加速と政治マクロ経済政治一般政策・法律・規制第61回 11月28日、正副大統領選挙の3候補ペアによる選挙運動が開始された。3候補ペアの主な公約は、立候補表明時に掲げた各組のビジョン・ミッションに記載され…
インドネシア【続・政経ウオッチ】政治王朝の勝利のための「脅迫」政治社会一般政治一般第60回 11月13日、総選挙委員会は正副大統領選挙の候補者ペア3組を確定し、翌14日に各候補ペア番号が決定された。アニス=ムハイミン組が1番、プラボウォ=ギブ…
インドネシア【続・政経ウオッチ】ギブラン氏は父のシナリオに乗って政治社会一般政治一般選挙第59回 来年2月投票の正副大統領選挙の候補者ペア3組が出そろった。注目は、プラボウォ国防相の副大統領候補となるソロ市長のギブラン氏である。ジョコ・ウィド…
インドネシア【続・政経ウオッチ】農業大臣汚職疑惑で逮捕、その裏側社会社会一般政治一般第58回 9月26日、汚職撲滅委員会(KPK)はシャフルル農業相、農業省次官、農業機器局長の3人を恐喝、金銭授受、資金洗浄の疑いで容疑者に指定した。シャフル…
インドネシア【続・政経ウオッチ】大統領の二人の息子たち政治政治一般選挙第57回 2024年総選挙・大統領選挙は、最初から最後までジョコ・ウィドド大統領の手のひらの上で動く。政敵とされた有力大統領候補アニス氏支持の「統一のための変…
インドネシア【続・政経ウオッチ】レンパン島で軍・警察と住民が衝突社会社会一般事件リアウ群島州のバタム島の隣のレンパン島をめぐる軍・警察と住民の衝突がメディアの注目を集めている。9月7日の衝突で治安部隊は1,000人規模のデモ隊へ催涙ガス…
インドネシア【続・政経ウオッチ】大統領候補への政党連立が激変政治政治一般選挙第55回 事態は突然、激変した。8月28日時点では、有力大統領候補3人への政党支持が出そろったかに見えた。ガンジャル中ジャワ州知事支持は闘争民主党(PDIP…
インドネシア【続・政経ウオッチ】汚職撲滅委員会が国軍に謝罪政治社会一般事件政治一般第54回 7月25日、汚職撲滅委員会(KPK)は、国家捜索救難庁(Basarnas)の装備品をめぐる贈収賄の疑いで12人を現行犯逮捕し、うち5人を容疑者に指定…
インドネシア【続・政経ウオッチ】ニッケル生産州で貧困人口率が上昇経済マクロ経済第53回 中央統計庁は毎年2回、3月と9月の貧困人口状況を発表する。7月17日発表の今年3月の貧困人口は2,590万人で、貧困人口率は9.36%だった。これは2022年…
インドネシア【続・政経ウオッチ】下流産業振興への批判経済マクロ経済政治一般政策・法律・規制第52回 ジョコ・ウィドド政権は、国内の天然資源を加工して製品化し、付加価値を高める下流産業振興を国家の最重要戦略と位置づけている。今年1月に発表された2…
インドネシア【続・政経ウオッチ】犯罪化は政府批判封じの予防手段政治政治一般第51回 昨今、ちまたでは「犯罪化」(クリミナリサシ)という言葉をよく目にする感がある。以前から、環境破壊を理由に国家開発プロジェクトに反対する慣習法コミ…
インドネシア【続・政経ウオッチ】根強いロシア寄りの見解政治政治一般第50回 西側の支援を受けたウクライナは、ロシアに対する反転攻勢を開始した。インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は他国首脳に先駆けて2022年6月末にウクライ…
インドネシア【続・政経ウオッチ】プラボウォ国防相の過去が問われない政治社会一般政治一般選挙第49回 世論調査によると、グリンドラ党党首のプラボウォ国防相が大統領候補の人気第1位となった。僅差でガンジャル中ジャワ州知事が追い、アニス元ジャカルタ特…
インドネシア【続・政経ウオッチ】世界銀行がさらなる貧困削減へ提言経済マクロ経済政策・法律・規制第48回 世界銀行は5月1日、『インドネシア貧困アセスメント―経済的安全性への道筋』と題する報告書を発表した。過去20年でインドネシアが貧困削減に大きな成果…
インドネシア【続・政経ウオッチ】闘争民主党はガンジャル氏を大統領候補に指名政治政治一般選挙第47回 スカルノ初代大統領一族にゆかりの深いボゴールのバトゥトゥリス宮殿は、闘争民主党が政治的な重要決定を行う場所である。初代大統領の実娘(じつじょう)…
インドネシア【続・政経ウオッチ】イスラエル問題はガンジャルの踏み絵政治スポーツ政治一般第46回 3月30日、国際サッカー連盟(FIFA)は、U―20(20歳以下)ワールドカップ(W杯)のインドネシア開催中止を決定した。理由は明示されていないが、同…