日野自動車は15日、中型トラック「レンジャー(500シリーズ)」の次世代モデルをインドネシアに投入したと発表した。世界に先駆けた投入で、同国における高シェア維持を狙う。
500シリーズを刷新し、バリエーションは従来の30種類から37種類に増やした。西ジャワ州プルワカルタ県のコタ・ブキット・インダ工業団地内の工場で生産する。従来モデルの現地調達率は3割強だったが、新モデルでは約6割に引き上げた。
チーフエンジニアである長久保賢次・常務役員は「走行性能や燃費性能の向上を追求したほか、耐久性への信頼に応えるよう工夫した」と語った。カリマンタン島で10万キロメートルの連続長距離走行テストを実施し、耐久性を実証したという。
インドネシアの中型トラック市場における日野自動車の昨年のシェアは60.3%で過去最高だった。トップシェアは15年連続。今年もシェア6割を狙う。
2014年1~12月の世界における販売台数は約16万8,000台で、インドネシアは約3万台。海外では最大の販売台数を記録した。
同日に首都ジャカルタを訪問した市橋保彦社長は「インドネシアは海外の最重要拠点の一つだ」と指摘した。昨年は鉱業界の不調がトラック市況に影響を与えて販売台数が減少したが、今年はジョコ・ウィドド政権がインフラ開発を促進する意向を示しているため、物流業界が活性化するとの期待も示した。
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