ソウルは、すっかり秋の空気が漂っている。空気は澄みわたり、晴れた日にはひつじ雲やすじ雲など、上層にできる雲がよく見える。まさに、「天高く馬肥ゆる秋」だ。
日本と韓国では一般に、秋空と好時節をうたったことわざとして知られているが、実際の意味は異なるという。もともとは中国西部の農民のことわざで、本来は「警告」を意味する。彼らは、秋になると襲ってくる蒙古を恐れ、馬に乗った蒙古が攻めてくることを「馬肥ゆる」と表現したのだ。
韓国では、大学修学能力試験(日本のセンター試験に相当)に向けた追い込みが始まっている。日本以上の学歴社会の韓国では、同試験は大きな関門だ。もっぱらよい意味で使われる「天高く―」ではあるが、試験を控える受験生にとっては、「警告」という意味もあながち間違いではないのかもしれない。(岳)
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