伊藤忠丸紅鉄鋼は6日、マレーシアの金属プレス加工会社、アンシン・プレシジョン・インダストリーズ(API、スランゴール州シャアラム)の株式67.81%を筆頭株主アン・ジュー・リソーシズなど合弁相手2社から取得することで合意したと発表した。これにより、APIへの出資比率を従来の11.69%から79.50%に引き上げて連結子会化する。
マレーシア側の発表によると、伊藤忠丸紅鉄鋼が取得するAPI株のうちアン・ジューの持ち株59.12%の代金は890万リンギ(約2億4,100万円)。
一方、伊藤忠丸紅鉄鋼はAPIが36%を出資する金型・治具メーカー、SAネットワーク・テクニカル(STI、スランゴール州シャアラム)の未保有株64%を筆頭株主の三立工業(栃木県栃木市)から取得し、SAをAPIの全額出資子会社とする。
伊藤忠丸紅鉄鋼は、マレーシアの自動車生産は今後も安定成長が見込まれているが、2015~16年に予定されている東南アジア諸国連合(ASEAN)のASEAN自由貿易地域(AFTA)内の完成車輸入税5%への統一措置に対応するため、同国の自動車メーカーは現地調達率引き上げによる競争力強化を図っていると指摘。その上で「APIとSTIはプレスから金型製作・セミアセンブリングまでを一体で行うマレーシア唯一の企業群で、自動車メーカーや電機メーカーなどへの幅広い貢献が期待される」と説明した。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。