国営ベトナム電力グループ(EVN)は10日、電気料金の平均小売価格を4.8%引き上げた。新たな平均価格は1キロワット時当たり2,204.0655ドン(約12.3円。付加価値税除く)となった。改定は2024年10月以来7カ月ぶり。発電コストの上昇に対応するとともに、電力インフラ投資に必要となる財源を値上げにより確保する狙いだ。政府が掲げる2桁の経済成長に向けて電力の安定供給は欠かせないとしてEVNは改定に理解を求めているが、米トランプ政権による関税政策により景気の先行きへの不透明感が高まっている中で、電力価格の上昇は企業にとってさらなる負担増を迫ることになる。