農業省傘下の農業統計局(BAS)は6日に発表した報告書で、今年1~9月の農水産業の成長率が1.93%となり、前年同期の4.72%から伸びが大幅に鈍化したことを明らかにした。メーンの作物分野と家畜分野の成長が減速したほか、漁業はマイナス幅が拡大した。生産額(名目ベース)は、前年同期比0.23%減の9,560億902万ペソ(約1兆8,553億円)。
生産高全体の50.73%を占める作物分野の成長率は3.33%で、前年同期の8.99%から大幅に縮小した。主力のパライ(未脱穀米)、トウモロコシの成長率は、ともに前年同期の15.96%からそれぞれ6.91%、7.49%に縮小。サトウキビはプラス77.84%からマイナス17.19%に落ち込んだ。ココナツはマイナス3.13%からプラス4.83%に回復。バナナは前年同期とほぼ同水準の1.87%だった。
全体の15.62%を占める家畜分野の成長率は0.86%で、前年同期の1.46%から0.60ポイント縮小。養豚の成長率が前年同期を0.30ポイント下回る1.34%だった。漁業分野の成長率は、マイナス幅が1.86%から2.57%に拡大した。一方、家きん分野の成長率は前年同期を0.63ポイント上回る4.62%。メーンの鶏肉は、前年同期と同じ4.31%だった。
■パライ生産量は1,149万トン
1~9月のパライ生産量は、1,148万8,670トンだった。農業省と国家かんがい庁(NIA)が、台風被害の軽減を目的にルソン各地で田植え時期の前倒しを促進したことが奏功した。
このほかの主要作物の生産量は、◇トウモロコシ590万200トン◇ココナツ1,157万4,040トン◇バナナ701万9,520トン◇サトウキビ1,676万50トン――などだった。
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