ベトナムで黎明(れいめい)期の宇宙ビジネスに、日本企業の参画が相次いでいる。IT企業のファンリード(東京都豊島区)は、高精度の測位ができる日本版衛星利用測位システム(GPS)「みちびき」をベトナムの送電線の点検作業に利用する実証実験に乗り出した。シンスペクティブ(Synspective、東京都江東区)は自社が保有する小型衛星から収集するデータをベトナムの防災に活用する。ベトナム政府は、日本の円借款によるベトナム初の地球観測衛星を年内にも打ち上げる。日本政府は国内企業の宇宙ビジネスのアジア進出を後押ししており、ベトナムでの事業展開を図る関連企業が今後も増えそうだ。