大日本印刷は、海外での包装事業の中核拠点となるインドネシアで生産能力を増強している。首都郊外に構える既存工場の拡張を進めているほか、来年には新工場も設ける。来年に工場が稼働するベトナムと合わせ、包装製品の海外売上高を今年度見込みの230億円から15年には5割増の約350億円に引き上げる考えだ。
2000年に操業を開始した西ジャワ州のカラワン第1工場は、現在30億円を投じて4回目の拡張工事を実施している。完工後は軟包装の生産能力が現行比で2割拡大する。来年にはさらに30億円を投じて第1工場の近隣地で第2工場の建設を開始し、15年に稼働する予定だ。
インドネシアの生産拠点は一連の拡張後、既存のジャカルタ工場とカラワン第1工場、第2工場と合わせて3拠点体制となる。
現地法人DNPインドネシアによると、同国では洗剤やシャンプーなどの日用品や、粉末調味料やレトルト食品など食品用の包装材を主に生産し、製品の大半を現地で販売している。経済成長に伴い食品や日用品の需要が拡大しているのを背景に、包装材工場の増強を決めた。
大日本印刷の海外の包装材工場は現在、インドネシアだけ。グローバル展開を強化する一環で、6月には東南アジア地域の事業統括会社をシンガポールに設立。7月にはベトナム工場の建設を着工しており、13年4月に完工予定だ。
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