中国本土の経済停滞の影響により、マカオのカジノにVIP客をあっせんするジャンケット(仲介業者)の間にも危機感が広まっている。債務回収や資金貸し付けが以前より困難になり、特に小規模ジャンケットは廃業や身売りの危機に瀕しているようだ。10日付サウスチャイナ・モーニングポストが伝えた。
マカオでトップ10位に入るジャンケット、アジア・エンターテインメント・アンド・リソーシズの梁碩鴻(ケニー・リョン)最高経営責任者(CEO)によると、約15日の平均償還期間に対し、最近は2~3日の延長を希望する顧客がいるという。
また、あるカジノ運営会社幹部によれば、ジャンケットは与信枠を縮小しているようだ。
専門家は、一般的に債務回収が不得意な小規模ジャンケットへの影響を指摘している。大手ジャンケットは、債務回収まで顧客の旅券(パスポート)や身分証明(ID)カードなどを預かり、支払いが滞れば顧客の親戚や友人に支払いを要求する方法をとる。カジノ事業などを手がける澳門実徳(マカオサクセス)の馬浩文(ホフマン・マー)副会長は、小規模ジャンケットの買収が進み、大手の支配力が強まるとの考えを示している。
マカオには現在、正規の免許を持つジャンケットが200社以上存在する。
<マカオ>
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