資生堂は10日、世界45カ国・地域で展開する高級化粧品ブランド「ＮＡＲＳ（ナーズ）」をインドで発売すると発表した。ナーズはファンデーションやアイシャドーな…

インド

資生堂は10日、世界45カ国・地域で展開する高級化粧品ブランド「ＮＡＲＳ（ナーズ）」をインドで発売すると発表した。ナーズはファンデーションやアイシャドーなどメーキャップ商品を展開するブランドで、年内に販売を始める。
資生堂によると、ナーズ発売に当たり、地域本社で完全子会社の資生堂アジアパシフィック（シンガポール）が、インドの小売り大手ショッパーズ・ストップの完全子会社とパートナーシップ契約を１月に締結。このショッパーズの子会社が代理店としてインドでナーズを販売する。
ショッパーズは西部ムンバイに本社を置き、百貨店96店と小売店142店を運営。店舗販売から電子商取引（ＥＣ）販売に至るまで、ショッパーズが持つノウハウやネットワークを活用し、インドでのプレゼンス向上を目指す。
資生堂は2001年、スキンケアとメーキャップの両商品を持つブランド「ＳＨＩＳＥＩＤＯ」の販売を開始。05年からフレグランスの商品販売も始め、現在は「イッセイミヤケ」「ナルシソロドリゲス」「セルジュルタンス」の３ブランドを展開している。
先行投入する４ブランドもナーズと同様、高価格帯の商品。日本やフランスの工場で生産後、ショッパーズ系とは別のインドの会社を通じ、販売している。
資生堂の広報担当者によると、ＳＨＩＳＥＩＤＯはスキンケアとメーキャップの両商品を持つが、どちらかと言えばスキンケア商品が多い。ナーズ発売の背景の一つには、メーキャップ商品の強化があるという。ターゲットは、一定以上の所得があり、メーキャップに関心が強い層をイメージしている。
資生堂は10日、23年１月～25年12月を対象にした中期経営戦略も発表。アジア・太平洋地域については、有望市場の事業基盤を構築することを掲げた。インドは近年、経済成長を背景に高価格ブランドの需要が増えており、さらなる成長を見込める市場の一つだという。
資生堂以外の主な日本企業では、コーセーもインドで化粧品を販売。現地生産の「スパウェイク」シリーズを展開している。
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