トヨタ自動車の全額出資子会社でホテル、施設運営を手掛けるトヨタエンタプライズ(名古屋市中村区)は5日、南部カルナタカ州バンガロールでビジネスホテルを運営すると発表した。来年1月の開設を目指す。ホテルには日本人向けのレストランも併設するという。同社が海外でホテル運営に乗り出すのは初めて。
トヨタエンタプライズの広報担当者は、トヨタ・キルロスカ・モーターズ(TKM)が進出するバンガロールでアンケートを採った結果、日本式のサービスがないことの不便さを感じているとの回答が多かったと説明。日本式サービスを提供していくと語った。
特に日本食に対する需要は高いとみており、宿泊客以外も利用できるレストランを併設する予定を明らかにしている。
■地場と協議
ホテルの場所などは明らかにしていないものの、既存の物件を活用して事業を行う計画と説明した。現地のビジネスホテル運営事業者と協議を進めているという。
声明には、日本で宿泊・保養施設を運営する経験を生かし、日本人出張者・駐在員が「便利で安心して快適な時間を過ごせる」ようなサービス提供を目指すと説明している。
これまでに海外事業で同社から人員を派遣したことはあるものの、拠点を設置することや、ホテルの運営を直接手掛けるのは初めてとなる。
在インド日本大使館がまとめたインド進出日系企業進出リストによると、カルナタカ州の日系企業拠点は昨年11月時点で182拠点。多くはバンガロールに拠点を置く。トヨタエンタプライズは、これらの拠点で日本式のサービス提供への需要が高まっていると指摘している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。