三井造船は15日、インドの鉄鋼大手2社を含めた3カ国の製鉄所向け設備を受注したと発表した。高炉用大型軸流圧縮機10基と、高炉用タービン発電設備6基で、内定も合わせた受注額は90億円となる。
インドからの受注は、タタ・スチール向けが高炉用タービン発電設備1基を受注、もう1基を内定している。さらにジンダル・スチール・アンド・パワー(JSPL)からも1基を内定しているという。
送風機とも呼ばれ、高炉の前の熱風炉設備に必要な高圧・大風量の空気を圧縮するための軸流圧縮機は、タタ向けが2基内定、ジンダル向けが3基内定している。
このほかの受注は、韓国の2社向けが軸流圧縮機4基と発電設備3基、中国企業向けが軸流圧縮機1基となる。出荷は来年度に開始し、同年度中にすべて出荷する計画となっている。
各社向けの設備の詳細は明らかにしていないものの、軸流圧縮機が20~60メガワット(MW)級、発電設備が10~40MW級という。
■売上高倍増へ
多くは昨年度の下半期に受注したという。これらの受注を受けて、組み立てを行う岡山県玉野工場に1億円を投じて生産能力を増強したと明らかにしている。2015年のこれらの製品の売上高を現在の2倍となる300億円に設定している。日本市場は低迷しているため、ほとんどが海外向けとみられる。
特にインドは成長が著しく、今後の海外への営業活動の中心に位置づけていると説明している。
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