三菱化工機(神奈川県川崎市)は21日、ポリアセタールを生産するポリプラスチックス(東京都港区)が100%を出資して設立したマレーシア子会社、ポリプラスチックス・アジア・パシフィック(PAP)の工場増設工事を受注したと発表した。工事は2013年9月末に完成し、翌14年から稼働する見通し。
三井物産が100%を出資する機械専門商社の三井物産プラントシステムと共同で、PAPがパハン州クアンタンに持つポリアセタールポリマー重合設備工場向けの設備を導入する。うち三菱化工機は詳細設計から現地での工事、マレーシア国内での資機材調達、三井物産プラントはマレーシア国外からの資機材調達を担当する。
受注は2度にわたる選定で決まったという。三菱化工機の担当者によると、受注額は非公開。三菱化工機は、三井物産プラントとの提案内容や技術力、マレーシアでのプロジェクト遂行能力などが評価されたものとしている。工場の増設により、PAPのポリアセタール年産能力は、現在の3万3,000トンから12万3,000トンにまで大きく拡大する。
ポリアセタールは成形性、機械特性などに優れており、エンジニアリングプラスチックとして家電や電子機器、自動車部品、住宅資材など幅広い分野で使われている。アジアでは現地の経済成長などを背景にポリアセタール需要が急速に拡大しており、今後も年4~8%の伸びが見込まれている。
マレーシア工場の増設により、ポリプラスチックスのポリアセタール年産能力は29万トンに拡大し、世界需要の3分の1を担うことになる見通し。
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