ベトナムのコングロマリット（複合企業）マサン・グループ傘下でタングステン製造・リサイクルを手がけるＨＣスタルク・タングステン・パウダーズ（ＨＣＳ）は15…

ベトナム

ベトナムのコングロマリット（複合企業）マサン・グループ傘下でタングステン製造・リサイクルを手がけるＨＣスタルク・タングステン・パウダーズ（ＨＣＳ）は15日、急速充電バッテリーメーカーの英ニオボルトに4,500万ポンド（約5,330万米ドル、73億9,600万円）を出資し、同社の15％の株式を取得したと発表した。バッテリーは電気自動車（ＥＶ）やロボット、家電などの分野での活用を見込んでいる。
「シリーズＢ」と呼ばれる成長段階の資金調達ラウンドで出資した。
ニオボルトはタングステンを材料に用いた電池開発技術を有しており、５分以内に90％を充電できるリチウムイオンバッテリーを開発している。同社のバッテリーの電力密度や耐久性は通常の10倍で、ロイター通信によると現在の主要事業はレース用ＥＶ向けの電池開発だという。
調達資金はニオボルトの電池工場の建設や、研究開発（Ｒ＆Ｄ）施設の拡張に使用する。ＨＣＳのタングステンを電池開発の材料に用いることや、ＥＶバッテリーのリサイクルなどでも協業する。
ＨＣＳは2020年にマサン・グループで資源開発を手がけるマサン・リソーシズ（ＭＳＲ）がドイツの鉱産大手ＨＣスタルクのタングステン事業を買収し、完全子会社化した。ドイツ、カナダ、中国で540人近くを雇用している。
ニオボルトは19年に創業し、英国ケンブリッジを拠点としている。

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