カンボジア国立銀行(中央銀行)はこのほど、2021年の財政赤字が国内総生産(GDP)の5.3%に相当する金額だったと明らかにした。歳入の減少などで、20年の3.8%から対GDPで赤字の率が拡大したと説明している。
先に公表した「21年金融安定報告書」で明らかになった。21年の歳入は、前年比10.2%減の20兆8,000億リエル(約6,900億円)。コロナ禍からの経済回復の遅れや減税措置が歳入減に影響したとしている。歳入で大きな割合を占める徴税額は4.2%の減少。所得税や資産売却益(キャピタルゲイン)税の徴収額は2.6%増加したが、他の税金の徴収額は軒並み前年を下回った。
一方で歳出も2.6%減の26兆4,000億リエルにとどまった。政府は21年、新型コロナで影響を受けた約200万世帯を支援するため、23億米ドル(約3,100億円)を拠出している。
21年末時点の公的債務総額は前年同期比7.7%増の94億9,000万米ドル(GDPの36.4%)。22年3月末時点では98億1,000万米ドルに拡大している。
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