英国やスイスの名門ボーディングスクール(全寮制学校)が今年から来年にかけて日本に相次ぎ上陸する。欧米では伝統的に富裕層の子どもらが学ぶ場として知られるが、英国統治が長かったインドもこの流れをくむ。
インドでは古いものだと創立が1800年代半ばにまでさかのぼり、伝統校の多くは当時、英国人が避暑地とした同国北部の山間部にある。日本でも知られるインド最大財閥タタ・グループの名誉会長、ラタン・タタ氏やインド初の女性首相、故インディラ・ガンジー氏の息子で、自身も首相を務めた故ラジブ氏などもボーディングスクールを卒業している。
ただ、この国では近代的な設備を備えたライバル校の出現や通学制の公立学校の質の向上などで、これまでの「伝統」が広告塔になる時代でもないようだ。国、時代を超えて変わらぬは子どもの自立を願う親心か。(丑)
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