6月5日に投票が予定されるカンボジアの地方議会選挙に向け、フン・セン首相率いる与党・人民党や野党各党が21日から選挙運動を開始した。同選挙には17の政党から、8万6,092人が立候補する予定だ。クメール・タイムズ(電子版)が23日に伝えた。
カンボジア国家選挙管理委員会によると、選挙運動期間は今月21日から来月3日までの2週間。各政党別の立候補者数は与党・人民党が2万8,008人、キャンドルライト党が2万3,939人、フンシンペック党(民族統一戦線)が9,952人、クメール国家統一党(KNUP)が8,815人などとなっている。
最大の立候補者を擁する人民党は「草の根民主主義の浸透、国民の自由の保証、治安の強化」などを公約に掲げ、コミューン(地区・町)開発予算の増額などを確約。同党の代表代行を務めるサル・ケン内務相は22日に行われた北西部バッタンバン州の選挙集会で、適切な新型コロナウイルス対策を通じて経済・社会活動の再開を実現した政府の功績を強調した。
キャンドルライト党は、21日と22日に首都プノンペンで大規模な集会を開催。公民権の尊重や公共サービスの拡充などを公約に掲げ、幹部らは「わが党の勝利が国民の勝利につながる」と訴えた。初日には最大1万人の支持者が参加したもようだ。
フンシンペック党も22日にプノンペンと南部カンダル州タクマオで集会を開き、新党首に就任したノロドム・チャクラバス王子は、国民と国家の利益のために貢献するとともに、王党派の勢力挽回を呼び掛けた。
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