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現代自「スターリア」が好調 「アルファード」の対抗馬に浮上

韓国・現代自動車の多目的車(MPV)の高級モデル「スターリア」がタイで売り上げを伸ばしている。2021年7月の販売開始で、同年は1,300台を売り上げた。22年に入ってからも販売は好調だ。トヨタ自動車の高級ミニバン「アルファード」のライバル車として浮上する可能性が出てきた。【坂部哲生】

セカンドカーとしてスターリアを求める富裕層が増えている=6日、タイ・バンコク(NNA撮影)

セカンドカーとしてスターリアを求める富裕層が増えている=6日、タイ・バンコク(NNA撮影)

双日が8割出資するヒュンダイ・モーター(タイランド)がタイでスターリアを輸入販売している。現在は、独立系ディーラーを含め、タイ全国で32のショールームを展開中だ。

スターリアは星を意味する「STAR」と波を意味する「RIA」の合成語。星の間を遊泳する宇宙船の外観からインスピレーションを受けたという。

タイで販売するスターリアは、全長5,253×全幅1,997×全高1,990ミリメートルのサイズ。4列シート・11人乗り仕様の設定となる。

スターリアのモデルは、高級タイプの「プレミアム」と標準仕様の大きく2つに分けられる。標準仕様では、上位グレードの「SEL」と下位グレードの「S」を選択できる。プレミアムとSELは、さまざまな先進安全・運転支援技術を備える。価格はプレミアムが224万9,000バーツ(約840万円)。

ヒュンダイ・モーター(タイランド)は長くミニバン「H1」を主力車種としてきた。21年7月からは後継車種としてスターリアの販売を開始。21年は1,300台を売り上げた。22年1~4月は1,200台を販売し、通年では5,000台が目標という。

スターリアは、通勤に独メルセデス・ベンツや同BMWなどの高級セダンに乗る裕福層が週末に家族で遠出するための「セカンドカー」として購入するケースが増えているという。クルマの屋根部分に設置される開口のサンルーフを運転席と後部座席に取り付けた「デュアルサンルーフ」が好評だという。ヒュンダイ・モーター(タイランド)の小原雄志副社長は「トヨタの『アルファード』と比較するお客さまが増えている」と手応えを感じているようだ。

タイ陸運局によると、21年のアルファードの登録台数は前年比26%増の4,142台だった。

■クレタで新市場開拓

ヒュンダイ・モーター(タイランド)はまた、小型スポーツタイプ多目的車(SUV)「クレタ」の販売に力を入れる。現代自のインドネシア生産子会社ヒュンダイ・モーターズ・マニュファクチャリング・インドネシア(HMMI)が現地で生産。タイ市場向けにカスタマイズもした。今年3月に開催された自動車展示・販売会「第43回バンコク国際モーターショー」でお披露目して以来、これまで100台程度を販売してきた。

タイの小型SUV市場は、ホンダ「HR―V」やマツダ「CX30」、中国の自動車大手、上海汽車集団(SAIC)の「MG(名爵)」ブランドの「MG ZS」などがしのぎを削る「群雄割拠のような状況」(小原副社長)。クレタの排気量は1.5リットルと、ライバル車に比べて小さめで、タイの消費者には物足りない印象を与えがちだという。それでも「性能面は(ライバル車と)遜色ない」との専門家からの評価を武器に、マーケティングを通じて露出を増やす。まずは通年で2,000台の販売を目指す考えだ。

韓流ブームもクレタへの追い風になっているという。韓国文化が好きという息子へのプレゼントとして父親が購入するケースもあったという。

「韓国車は日本車と比べて技術的に遜色ないレベルに達している」と話す小原副社長=6日、タイ・バンコク(NNA撮影)

「韓国車は日本車と比べて技術的に遜色ないレベルに達している」と話す小原副社長=6日、タイ・バンコク(NNA撮影)

■アイオニック5の販売も検討

ヒュンダイ・モーター(タイランド)はまた、現代自がインドネシア工場で組み立てた電気自動車(EV)「アイオニック5」の輸入販売も検討中だ。同社はEVでは、これまで「5」以外の「アイオニック」モデルのほか、現代自の小型車「コナEV」を販売していた。

「アイオニック5」は4月、2022ワールド・カー・アワードで世界最高賞の「ワールド・カーオブザイヤー(WCOTY)」を受賞するなど技術力が高いと評価されている。低価格の「MG」ブランドがシェアを独占するタイのEV市場に「アイオニック5」がどこまで食い込めるか注目が集まりそうだ。


関連国・地域: 韓国タイ日本
関連業種: 自動車・二輪車

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