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東北3県が復興PR、広州の観光展覧会

東日本大震災で被災した福島県、岩手県、宮城県の東北3県は1日、広州市の中国進出口商品交易会展館で開幕した観光博覧会「2012年広州国際旅遊展覧会」にそろって出展した。総務省の外郭団体である自治体国際化協会(CLAIR)北京事務所のブースでパネル展示やDVD、観光パンフレットなどを配布し、震災から間もなく1年となる被災地の復興状況を伝えるとともに観光資源をアピールした。

■知名度生かせるか

福島第1原子力発電所の事故は中国をはじめとする世界中で大きく報道された。福島県の産業振興中心上海代表処の渡辺憲夫・代表は「震災によって有名となったことを良い方向で生かせれば」と話す。

ただ、これまでも復興の状況などを各地のイベントなどでPRしてきたが、いまだに「日本全体が危険」という誤った認識を持っている人もいるという。香港や台湾からのツアーはすでに再開しているが、原発に関する新たな情報が出る度にキャンセルが相次ぐなどしてきた。

同県は今後もイベントなどを通じて正確な情報を伝えていく。まず地道なPR活動を繰り返すことで、誤った認識を正し、安心・安全な福島県を訴えていく。震災からちょうど1年となる今月11日には上海市で復興写真展覧会を開く。

また今月中には中国本土からの一般団体ツアーが同県を訪れる予定だ。広東省の大手旅行会社、広東省中国旅行社(広東中旅)とツアーを開発した。これまでにも大学生などを招聘する団体ツアーはあったが、一般の団体ツアーは震災後初めて。来月には上海市でも福島観光を盛り込んだツアーが発売される。

ただ、福島空港発着の福島~上海浦東便の再開のめどは立っておらず、今のところ東京のツアーに福島観光を盛り込んでいる。

■世界遺産登録を弾みに

岩手県では昨年6月に寺院、庭園などの遺跡群「平泉」(平泉町)が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。登録後の国内旅行者数は倍増したが、海外からの観光客はまだ伸び悩んでいるという。同県は世界遺産登録が観光客増加の弾みになると見込んで、外国語標識の設置や同県限定の通訳案内士資格制度を導入するなど、外国人観光客受け入れ態勢整備を急いでいる。

また、岩手県にも来月中旬から震災後初となる中国本土からの団体ツアーが訪れる。小売大手のイオングループと広東の大手旅行会社と開発した。価格は5泊6日で9,999元(約12万円)で、まずは富裕層をターゲットとする。同県担当者は「ツアー再開により安全情報が口コミで広がり、原発事故に伴う風評被害がなくなれば」と語る。今後も本土の旅行会社を回り、観光資源をアピールしていく方針だ。ただ、原発の風評被害の影響は大きく、同担当者は「風評被害の解消には少なくとも3年はかかるのでは」と予測。外国人観光客が本格的に回復するにはまだ時間がかかるとみている。

一方、宮城県では今月中にも仙台~上海便、大連便が再開する予定。運行再開が観光客増加につながることが期待されている。

2012年広州国際旅遊展覧会は3日までの開催。今年は36カ国・地域から700の企業・団体が出展し、展示面積は昨年比11%増の2万2,000平方メートルで過去最大規模。日本からは東北3県のほかにJR西日本、横浜市が出展している。<広東>


関連国・地域: 中国-広東香港台湾日本
関連業種: 運輸電力・ガス・水道観光メディア・娯楽マクロ・統計・その他経済社会・事件

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