「この棟を封鎖する」。夜遅く、玄関を開けるとそう告げられた。住んでいるアパートにコロナの接触者が出たらしく、丸2日間封鎖してPCR検査を実施するという。
アパートの狭い踊り場を見ると、突然の知らせに混乱した住人らが家から飛び出していた。中には臨月のおなかを抱えた女性や足止めをくらった出前配達員もいた。アパートから徒歩3分の百貨店もコロナで封鎖されたばかり。このアパートにも感染リスクがあるのか。住人一同不安を募らせたが、30分後それも杞憂(きゆう)に終わった。棟全てを封鎖するほどのリスクはないと最終的に判断され、あっさりと封鎖が解かれた。
中国ではコロナの感染が再拡大している。何事もなかったものの、コロナの恐怖を痛感した。その夜はアパートの住人らと手洗いやマスク着用など感染対策の重要性を確認し合い、おのおの自室に戻った。(東)
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