マレーシアの国営石油ペトロナスは11日、英・オランダ資本の石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルの子会社サラワク・シェルと「二酸化炭素(CO2)の回収・貯留」(CCS)分野で共同研究などを進めることで合意した。
CCSは石油掘削現場や発電所、工場などで排出されるCO2を分離・回収して地中深くに貯留する技術で、温暖化対策の有効な手段とみられている。双方は脱炭素化に向け、海底油田があるサラワク州沖でのCCSの開発計画の策定を進める。合意には、ペトロナスがマレーシア国内外のシェルの施設や域内の潜在顧客に対し、脱炭化化に向けたサービスを提供していくことも盛り込まれた。
ペトロナスのアディフ・ズルキフリ副社長兼川上部門最高経営責任者(CEO)は「今回の提携はCCS分野における提携機会の開拓に向けたペトロナスの継続的な努力を示すものだ」と述べた。
ペトロナスは昨年11月、米系エクソンモービル・エクスプロレーション・アンド・プロダクション・マレーシアとCCS分野で協力することで覚書を締結。同12月には韓国鉄鋼大手ポスコの商社部門ポスコ・インターナショナルなどともCCS技術で提携した。
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