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【21年の10大ニュース】コロナ禍でも成長加速

「新型コロナウイルスの感染拡大は内需に打撃を与えたが、われわれの成長の原動力に影響を及ぼすことはなかった」。台湾の蔡英文総統は10月、「中華民国建国110年」を記念する式典の演説で台湾経済の現状をこう強調した。
世界的に半導体の供給が不足する中、台湾の重要性は高まった。半導体への強い需要を背景に毎月の輸出額は過去最高を何度も更新。半導体の受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)を中心に関連企業は好業績を収める見通しだ。
世界が変異株の猛威にさらされる中、域内の感染抑え込みにも成功した。5月中旬以降、感染者数が一時急増したが、厳格な防疫措置を講じ、11月以降の域内感染者はほぼゼロで推移した。
国際政治の舞台でも台湾の存在感は強まった。日米欧の民主主義国との関係を強化した一方で中国による統一圧力に直面し、「台湾有事」が盛んに議論されるようになった。蔡総統は「対等な対話」を通じた中台関係の改善を望みつつも、「台湾人は圧力に決して屈服することはない」と述べ、台湾の民主主義を守る意志を示している。

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