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首都圏の外出制限緩和 16日から、消費回復へ期待

フィリピン政府は13日、新型コロナウイルス対策としてマニラ首都圏で実施している新たな外出・移動制限措置を緩和すると発表した。5段階の警戒レベルで2番目に厳しい現行措置から1段階引き下げ、16日から31日まで適用する。足元では新規感染が大幅に減少し、医療供給体制も改善している。制限緩和により、クリスマス期間の消費回復が期待できそうだ。

マニラ首都圏の外出・移動制限が16日から緩和される=9月、パサイ市(NNA撮影)

マニラ首都圏の外出・移動制限が16日から緩和される=9月、パサイ市(NNA撮影)

ドゥテルテ大統領が近く最終承認する。新型コロナ対策本部は14日に協議する予定だったが、感染状況が好転していることを踏まえ、前倒しで判断したとみられる。

現行の警戒レベル4からレベル3になる。9月16日から試験導入されている制限措置で、警戒レベルが下がるのは初めて。

今月16日以降は市民の移動制限が緩和されるほか、各自治体が定めた年齢などに応じて外出が可能となる。現在の外出可能年齢は18~65歳に設定されている。

オフィス系の業種や製造業の多くは100%の活動が認められているが、制限の影響が大きい飲食店や観光業などは活動の幅が広がる。現在禁止もしくは大幅に制限されている経済活動は、大半が通常の30%まで可能となる。ただバーをはじめ人が密集する業種は引き続き禁止される。

店内飲食はワクチン接種を条件に、定員の30%まで営業できるようになる。現在は20%まで許可されている。学校の対面授業や屋内の観光施設、企業の会議などは定員の30%まで可能になる。ただ経済界からは「緩和の幅が小さい」との声も上がっている。

首都圏の新規感染は大幅に減少しており、足元では1日当たり2,000人を下回った。直近ピークの9月の約6,000人と比べると、状況の好転は明らかだ。重症者向けの集中治療室(ICU)の使用率も65%と適正水準に持ち直しつつある。

フィリピン大学などから成るシンクタンク、OCTAリサーチは、首都圏の感染減少ペースは1週間ごとに前週比20~30%と速いと指摘。今月中に7日間平均で1日当たり1,000人を下回るとの見方を示す。

新規感染の減少はワクチン接種が進んでいることが一因と指摘している。ただ、PCR検査などの数が減っていることが関係しているとの見方もある。首都圏はワクチン接種率が現時点で対象人口の77%と高く、年末にかけて90%に達する見込み。

東南アジア最大のキリスト教国であるフィリピンは、9月から12月にかけてクリスマス期間となり、年末にかけて一年で消費が最も活発になる。個人消費が国内総生産(GDP)の約7割を占めるため、制限の度合いは景気に直結する。

政府のジョーイ・コンセプシオン大統領顧問(起業支援担当)は、大半の経済活動が通常の50%まで認められる警戒レベル2まで早期に引き下げるべきだと主張する。企業がクリスマス前の支払いを義務付けられている一時金(賞与)の支給を確実に実施できる環境を整えるとともに、消費の拡大を後押しすることが重要との見方を示した。


関連国・地域: フィリピン
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済社会・事件

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