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中国の電力制限、常態化の恐れ=台経院

台湾民間シンクタンクの台湾経済研究院(台経院)景気予測中心の孫明徳主任は27日、中国各地で電力供給を制限する動きが今後常態化する恐れがあるとして、現地に工場を構える台湾企業に注意を呼び掛けた。サプライチェーン(部品の調達・供給網)の中国からの移転が再び進む可能性があるとみている。鉅亨網などが伝えた。

台湾メディアや台湾企業の発表によると、江蘇省の蘇州市と昆山市は26日までに、同日から30日まで工業生産用の電力供給を停止すると各社に通知。江蘇省には台湾企業の工場が集積しており、プリント基板(PCB)や受動部品のメーカーをはじめとする多くの企業に影響が出る事態となっている。

孫氏は「中国政府は2060年までに脱炭素社会を実現する目標を掲げ、今年から多くの鉄鋼業が生産制限を受けてきた。今後は外資系企業もより多くの制限を受ける可能性がある」と指摘。今後も突発的な制限が実施され、違反する場合は処罰を受ける恐れがあるとして、中長期的な準備を進めるよう台湾企業に呼び掛けた。

今回の蘇州市と昆山市の措置は、サプライチェーンが中国を離れる新たなきっかけとなる可能性があると孫氏はみる。1年のうち2カ月は生産活動を行えないとなれば、企業はその間の生産能力の移転を検討すると予想した。

中国の国家発展改革委員会(発改委)は8月、エネルギー消費が今年上半期(1~6月)に増加したとして、江蘇省や広東省、福建省など9省・自治区に最も厳しい警告等級の「1級」を発令。各地方政府は、エネルギー消費の多い企業の電力消費を厳しく管理し、電力使用量の削減を図ってきた経緯がある。

孫氏によると、中国の各工場は今年、インドやベトナムでの新型コロナウイルスの感染拡大を受けた振り替え受注が相次ぎ、生産活動が急激に活発化したことで二酸化炭素(CO2)排出量が増加していた。

■企業は長期化懸念

企業の間では長期化を懸念する声が上がっている。蘇州市と昆山市は30日を電力供給停止の期限としているが、10月以降も継続される可能性があるとみている企業もある。

ある散熱ファンメーカーは、10月にも電力の供給制限が実施されれば在庫が尽き、タブレットやスマートフォン、ノートパソコンなどの幅広い最終製品の出荷に影響が波及するとして、「部品不足よりも恐ろしい事態」と語る。

一方、あるPCBメーカーは電力供給が10月に正常化したとしても、前年同期の生産水準を維持する計画。需要は旺盛なものの、増産には踏み切れないという。


関連国・地域: 中国台湾
関連業種: その他製造IT・通信電力・ガス・水道マクロ・統計・その他経済

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