ミャンマーで27日、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、全国各地の医療従事者3万551人が接種を受けた。国営紙グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーが28日伝えた。
ワクチン接種の第1号は、ネピドーの病院に務めるベテラン看護師で、27日朝8時に接種を受けた。ワクチンは、英製薬大手アストラゼネカなどが開発し、インドの製薬会社セラム・インスティテュート・オブ・インディア(SII)が生産した「コビシールド」。ミャンマーは22日、150万回分の寄贈を受けた。コビシールドは、1人2回ずつの接種が必要になるため、75万人分となる。
最優先の接種対象は国内に11万人いる医療職と、1万人の医療ボランティア。政府要人や連邦議会議員は医療従事者に次ぐ扱いで、29日には下院議員が、30日には上院議員と国軍代表の連邦議会議員が接種を受ける。
ネピドーの接種会場には、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が視察に訪れた。スー・チー氏は「ワクチンが入手できたからといって、全ての市民がすぐに接種を受けられるわけではない」と語り、引き続き感染予防策を続ける必要があるとの認識を示した。
国内の1日当たりの新規感染者は、一時は2,000人を超える日もあったが、足元では500人を下回る日が続いている。スー・チー氏は「感染者数は減少しており、この傾向が続いてほしい」と語った。
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