「どんな変異だって。ウイルスに害はない。神を信じよう」。新型コロナウイルスの変異種のリスクについて、インターネット上でこうつぶやく人がいた。間髪入れず、「何を言っているんだ、盲信もはなはだしい」と別のネット住民が投稿していた。
ウイルスは1カ月に1~2回変異しているそうだ。英国型の変異種は感染力が強いとされるが、「可能性」にとどまっている。致死率が特段高いわけではなさそうだが、脅威があるだけで人は冷静な判断を失うことがある。
政府は感染症の専門家や世界保健機関(WHO)の幹部を招いて変異種について協議した際、「感染をゼロにすることは難しい。情報を集め対策を練る」と話していた。だが、国内で変異種の感染が確認される前に、入国規制を始める政治判断を下した。正しく恐れるため、対策やリスクの度合いを科学的に示す必要があるのではないか。(内)
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