中国の国鉄運営を担う中国国家鉄路集団(中国鉄路)は15日、春節(旧正月)に伴う交通機関の特別体制「春運」(1月28日~3月8日)の鉄道切符予約販売が例年に比べ6割程度減少していると明らかにした。今年の春運40日間の鉄道旅客数は延べ2億9,600万人にとどまるとの見通しを示した。新華社電などが伝えた。
同日開かれた今年の春運に関するビデオ会議で、中国鉄路の李文新副総経理が明らかにした。中国鉄路は当初、今年の春運に伴う鉄道旅客数は4億700万人となり、新型コロナウイルスの影響で利用が激減した前年から倍増し、19年並みに回復すると予測していた。
中国鉄路は各地の新型コロナの感染拡大予防措置に協力するため、春運切符の事前販売の開始時期を従来の「乗車日の30日前」から「15日前」に短縮した。春節当日(2月12日)以降の切符は1月29日から販売される。
会議では、今年の春運は新型コロナの感染対策を優先させる方針を確認。国家発展改革委員会(発改委)の連維良副主任は、新型コロナの感染履歴や移動履歴に関する個人情報をスマートフォンのアプリに集約して施設などの通行証として利用する「健康コード」を各地が相互認証し、一つのコードで全国を支障なく移動できるようにするよう求めた。
会議ではまた、ピークの分散化を図るため、柔軟に休暇を分散して取得できるようにするなどの対応を企業側に求める方針を示した。
今年の春節連休は2月11~17日の7日間。春節の大規模な移動は1月下旬から始まる見通し。
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