シンガポール外務省は15日、日本からの短期出張者を受け入れる枠組み「ビジネストラック」の運用を一時停止すると発表した。日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大を受けた措置となる。長期滞在者の入国を可能にする枠組み「レジデンストラック」も停止したが、就労ビザの申請受け付けは止めていない。
ビジネストラックは、出張目的の短期滞在者を対象に、行動範囲を限定して事業活動への従事を認める枠組みで、両国間では2020年9月18日から実施されていた。シンガポール側では「相互グリーンレーン(RGL)」と呼んでいる。
シンガポール外務省は、日本政府が13日に同枠組みを停止すると発表したことを受け、同様の措置を講じる方針を明らかにした。既に承認済みの渡航者については入国を認めるが、新たな渡航申請は受け付けない。
レジデンストラックの運用も日本が停止したため、シンガポール側も同様の措置をとる。同枠組みは20年9月30日から導入されていた。
一方、就労ビザ保有者のシンガポールへの入国は認める。就労ビザや家族ビザといった長期滞在者向けビザの新規・更新の申請受け付けは停止していない。
NNAが人材開発省のウェブサイトで確認したところ、就労ビザは申請できることが分かった。日系人材サービス会社の幹部も「現時点で長期滞在者向けのビザを申請することに問題はない」と述べた。
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