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人材豊富も現地調達に課題、メコンセミナー

三井住友銀行(SMBC)は13日、オンラインセミナー「タイプラスワン~ベトナム・ミャンマー・カンボジアの現状~」を開催した。セミナーでは、3カ国に進出するスズキなど日系企業から、各国の強みとして「安い賃金と豊富な若い労働力」が挙がった。一方、「裾野産業の未成熟さ、原材料の現地調達率の低さ」が課題として指摘された。

セミナーには、タイの分業拠点として注目が高まっているメコン地域のベトナム、ミャンマー、カンボジアに進出する日系メーカー3社が出席。各国の事業環境などについてパネルディスカッションを実施し、445人がオンラインで聴講した。

各国で事業展開するメリットとして、ダイキン工業のベトナム子会社、ダイキンエアコンディショニングベトナムの西野浩氏(プロダクション・エンジニアリング・デパートメントのゼネラルマネジャー)は、「タイと比較すると賃金が依然として安いのに加え、若い人材を確保しやすい」と指摘。「ベトナム人労働者は勤勉で、日本語を学ぶ意欲が高い」とも話した。

スズキのミャンマー子会社スズキティラワモーターの浅野圭一社長は、「ミャンマー人はまじめ。親日の人も多い」とした上で、「労働者は必要な時に必要な数が確保できる」と述べた。

はけ・ローラーの生産などを手掛けるマルテー大塚(東京都新宿区)のカンボジア子会社マルテー大塚(プノンペン)の尾関啓史ディレクターは、「中国ではメーカーの進出が多く、労働者が職を選べることから、人材獲得が困難な面がある」との見方を示した上で、「カンボジアでは反復作業のような業務でも、まだ人材が確保しやすい」と利点を説明した。

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、在アジア日系製造業の作業員の平均基本給は、2019年度調査でベトナムが月236米ドル(約2万4,550円)、カンボジアが196米ドル、ミャンマーが159米ドル。中国(493米ドル)やタイ(446米ドル)を大幅に下回る水準にとどまっている。

■スズキ「輸出計画、今はなし」

一方で、3社は課題として、原料や部品の現地調達率の低さを挙げた。スズキティラワモーターの浅野社長は、「部品は全て輸入。まずはミャンマーの新車販売市場を拡大させ、生産台数を増やせば、部品メーカーもミャンマーに進出できるようになる」との考えを示した。また、「現時点でミャンマーから輸出する計画はない」とし、当面は現地調達の拡大によるコスト競争力の向上が課題になると語った。

ミャンマーの新車市場で6割のシェアを持つスズキは、同国内の需要拡大を見込み、13年に現地生産を開始。主要部分の組み立てが済んだ大型部品を輸入して据え付けるセミノックダウン(SKD)方式で自動車を生産している。

ダイキンエアコンディショニングベトナムの西野氏も、同国で空調機の裾野産業が未成熟な面を課題として挙げた。ベトナム工場では主に、タイや中国から部品を調達して家庭用エアコンを製造しているという。

西野氏は、「ベトナムには東南アジア最大規模の空調機市場があり、今後の伸びも期待できる」と説明。市場拡大に伴う裾野産業の発展に期待を示した。


関連国・地域: タイベトナムミャンマーカンボジア日本
関連業種: 自動車・二輪車電機その他製造マクロ・統計・その他経済雇用・労務

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