新型コロナウイルス感染防止のための外出規制や自粛、新たな生活様式が広まる中、アジアの市民は自宅でどう過ごしているのか。在宅時の一日のスケジュールのほか、利点や困り事、ストレス解消法などを紹介してもらった。
6歳の愛娘を育てるワーキングママのクルティダ・ソンブラサットさん(以下、愛称クンさん)。タイ北部のナーン県出身で、チェンマイの名門私立校、プリンスロイヤルカレッジの高等部を卒業後、国立チェンマイ大学で会計学を専攻。現在は首都バンコクに暮らし、ペット用品を扱う米国系の大手メーカーに勤務。物流部門のマネジャーとして手腕を振るっている。
新型コロナの拡大防止策として、会社の要請で週5日のうち3日は在宅勤務のクンさん。タイでは2020年12月15日現在、市中感染はほぼ抑えられている状況だが、21年1月15日まで非常事態宣言の延長が決定しており、一部企業では今も在宅勤務を継続している。
在宅勤務の日は朝から大忙しだ。起床は5時45分。着替えなど子どもの登校準備を済ませた後、早速仕事に取り掛かる。「定時は9時から18時ですが、在宅の日は柔軟な勤務が許されているので時間を気にせず仕事をしています。業務のメインを占めるのがオンライン会議ですが、オフラインより長引いてしまう傾向にありますね」とクンさん。
朝食はコーヒーとプロテインシェーク、昼食は宅配サービスで取ったランチボックスで済ませる。「1日12時間ほど仕事をし、寝るのはだいたい深夜1時頃。オンライン学習サイトで業務に関連した講座を受講する場合、深夜3時頃になることも」というから並々ならぬ努力家だ。
エクササイズ好きのクンさんにとって、在宅勤務になってからの悩みは運動不足。「歩くことが減り、健康的に問題だなと感じます」とつぶやく。一方で、在宅勤務の恩恵も大いに享受している。
「朝の時間を娘と一緒に過ごせるのが幸せ。学校に連れていくこともできるようになりました。通勤がないので時間がセーブでき、出費も減った。運動不足解消のため空き時間にジョギングをし、疲れを感じたら仮眠を取ってリフレッシュできるのもいい」と笑顔を見せる。
多忙なクンさんだがメイドは雇わず、掃除や料理といった家事は週末に集中してこなす。「娘と遊んだり、今ハマっている中国の連続ドラマを見るのも週末の楽しみです」(クンさん)。
※特集「わたしの在宅ライフ」は、アジア経済を観るNNAのフリー媒体「NNAカンパサール」2021年1月号<http://www.nna.jp/nnakanpasar/>から転載しています。
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