富士フイルムは17日、新型コロナウイルスに感染しているか判定する抗原検査キットの製造に向けて、ベトナム拠点の設備を増強すると発表した。月産200万個の生産体制を構築し、欧州など世界各地への輸出を目指す。
投資額は明らかにしていない。来年から2022年度にかけて、ベトナム南部ビンズオン省にある生産拠点フジフイルム・ユウワに設備投資を行う。生産開始は未定だが、体制が整い次第開始する。
抗原検査キットは、鼻の粘液を採取してプレート状の検査キットに垂らし、ウイルスを検出すると色付きの線が浮かぶ仕組み。ウイルス量が少なくても判別しやすい技術を活用している。抗原検査は、一般的なPCR法に比べると精度は低いものの、検査が迅速かつ簡単なため、空港やイベント会場などでの利用拡大が予想される。日本では国の審査機関である独立行政法人の医薬品医療機器総合機構に製造販売の承認を申請しており、当初は神奈川工場足柄サイト(神奈川県南足柄市)で生産する。
富士フイルムのベトナム拠点の増強は、日本貿易振興機構(ジェトロ)の第3回「海外サプライチェーン多元化等支援事業」の支援対象に選定されている。同事業は、東南アジア地域を中心とした海外生産拠点の多元化を目的に、経済産業省が日ASEAN(東南アジア諸国連合)経済産業協力委員会(AMEICC)を通じて、日本企業の現地での設備導入などを支援するものだ。
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