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中国抜いて初の首位、JBIC事業展開調査

国際協力銀行(JBIC)は11月29日、海外に拠点を持つ日本企業を対象とした「製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」で、中期的(今後3年程度)にインドネシアを有望な事業展開先とみる企業が最も多かったと明らかにした。調査開始から首位だった中国を初めて抜いた。人口2億4,000万人という巨大市場を抱え、堅調な経済成長を維持するインドネシアに対する日本企業の注目が高まっていることが浮き彫りとなった。

インドネシアを中期的に有望と考える事業展開先国・地域(5つまで)に挙げた企業は、488社中219社(得票率は45%)。前回調査の3位から、1位に躍り出た。

インドネシアを有望視する理由は、「現地マーケットの今後の成長性」を挙げた企業が181社で最も多く、全体の8割以上を占めた。3番目に多かった「現地マーケットの現状規模」(得票率31%)と合わせ、市場拡大への期待が高いことが分かった。

インドネシアを長期的な事業展開先とみる企業も多かった。全体ではインド、中国に続く水準で、回答社数は135社、得票率は38%だった。

■労働コストの上昇が課題

中期的な展開先として前回1位、2位だった中国とインドは大幅に得票数を減らし、中国は4位に後退。インドは同順位だった。3位のタイを含め、上位4カ国の得票率は4割前後で拮抗(きっこう)している。

中国の得票数が大幅に減少した要因について、企業が「労働コストの上昇、労働力の確保が困難」なことを最大の懸念事項とみているためと分析。一方インドネシアは、有望理由に「安価な労働力」を挙げた企業が全体の4割弱を占め2番目に多かったが、課題事項としても「労働コストの上昇」と回答した企業の割合が前年の3割から4割に上昇した。

JBICジャカルタ駐在員事務所の本間学首席駐在員は、「中国の労働コストがあまりにも高くなり、チャイナプラスワンを考えた場合、インドネシアはまだ人件費が低いとみられている」と指摘。ただ、将来的にはインドネシアでも労働コストが課題になると認識されていることが調査結果に表れたと説明した。

課題事項としてはこのほか、「インフラが未整備」「法制の運用が不透明」がいずれも3割を超えた。特に事業展開先の電力インフラに「問題がある」と回答した企業はインドネシアで4割弱に上り、カンボジア、ミャンマー、ラオス、ベトナムに続き5番目に多く、東南アジア諸国連合(ASEAN)の平均値である28%を超えた。

本間首席駐在員は、JBICが日本政府と協調してインドネシア政府側との協議を重ねながら、民間金融機関とともに日本企業による発電案件への融資を支援していくことで、電力インフラ問題の解消につなげたいと強調した。

調査は今年7~9月に、海外に現地法人を3社以上(うち生産拠点1カ所以上)持つ992社を対象に実施。625社から回答を得た。1989年から実施しており、今回で25回目。JBICは来月初旬にも発表する調査結果の英語版をインドネシアの地元メディアにも発信するほか、来年には説明会を開催する。


関連国・地域: 中国タイベトナムカンボジアラオスインドネシアインド日本
関連業種: 電力・ガス・水道マクロ・統計・その他経済

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