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【20年の10大ニュース】コロナ禍とデモ、社会に変革

タイの上半期(1~6月)は、新型コロナウイルス感染症対策に伴う経済・社会活動制限の影響を受けて新常態への移行が進み、コロナの流行がいったん収まった下半期は、王室改革を含む反体制デモが先鋭化したため、社会が大きく変化する異例の年となった。タイでは1月中旬に中国国外では初となる新型コロナウイルスの感染者が確認され、3月中旬に第1波が到来すると、政府が非常事態宣言を発令した。商業施設の営業規制や、外国人の入国規制、タイ人帰国者の徹底した隔離を行い、5月下旬には市中感染を抑え込んだ。ただ、経済的な打撃は大きく、国内総生産(GDP)が四半期ベースで22年ぶりに2桁マイナスとなり、国営タイ国際航空も経営破綻。12月中旬にはクラスター(感染者集団)が発生し再び感染が拡大している。一方、コロナがいったん収束した8月以降は反体制デモが激化。学生が中心となり、プラユット首相の辞任や憲法改正の要求に加え、これまでタブーとされてきた王室の改革を求めた。不敬罪のあるタイで公然と王室批判がなされるのは極めて異例で、社会に大きな衝撃を与えた。

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