2020年のミャンマーでは、新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、11月に決行された総選挙で、アウン・サン・スー・チー氏が率いる与党・国民民主連盟(NLD)が前回総選挙を上回る地すべり的勝利を収め、来年から5年間の政権継続を決めた。
過去5年の現政権下では、和平交渉の停滞に少数民族政党が不満を高めたほか、後半に上向きとなった経済も政策判断の遅延で期待を超える成果はなかったとの見方が大勢だ。それでも国民が現状維持を選んだのは、軍事政権への逆戻りを拒否したい一念だったといえる。
現政権が定めた経済指針に基づく市場開放や組織改善はようやく緒に就いたところで、課題は多い。新型コロナで打撃を受けた経済の立て直しや貧困層の支援は待ったなしで、いち早く結果を出すことが求められる。民主化や和平進展の障害となっている、与党と国軍の距離を縮めるための歩み寄りも不可欠だ。
【第1位】与党NLD、軍政拒否で前回上回る大勝
【第2位】コロナ猛威、感染12万人で経済打撃
【第3位】イオンモールが進出へ、23年開業
【第4位】新車市場の注目高まる、工場建設も
【第5位】モバイルマネー普及、アリババも参入
【第6位】外国人の株取引開始、ヤンゴン証取
【第7位】ロヒンギャ問題で仮処分命令、非難続く
【第8位】新たな工業団地計画が複数進展
【第9位】電力不足続く、日系が発電所建設へ
【第10位】マスク外交で中国が積極支援
【番外編】アウン・サン将軍の紙幣が復活
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