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【20年の10大ニュース】スー・チー氏、次期政権へ課題山積

2020年のミャンマーでは、新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、11月に決行された総選挙で、アウン・サン・スー・チー氏が率いる与党・国民民主連盟(NLD)が前回総選挙を上回る地すべり的勝利を収め、来年から5年間の政権継続を決めた。
過去5年の現政権下では、和平交渉の停滞に少数民族政党が不満を高めたほか、後半に上向きとなった経済も政策判断の遅延で期待を超える成果はなかったとの見方が大勢だ。それでも国民が現状維持を選んだのは、軍事政権への逆戻りを拒否したい一念だったといえる。
現政権が定めた経済指針に基づく市場開放や組織改善はようやく緒に就いたところで、課題は多い。新型コロナで打撃を受けた経済の立て直しや貧困層の支援は待ったなしで、いち早く結果を出すことが求められる。民主化や和平進展の障害となっている、与党と国軍の距離を縮めるための歩み寄りも不可欠だ。