ミャンマー汚職防止委員会の広報官は、今月1日に受理されたアウン・チー委員長の辞職について、高齢が理由だと説明した。ミャンマー・タイムズ(電子版)などが2日伝えた。
汚職防止委員会によると、アウン・チー氏は11月16日に大統領府に辞職を願い出た。2021年3月の任期満了を4カ月前倒しする形での辞職となる。
汚職防止委の広報官は「汚職防止法では委員の年齢は75歳以下と定められている」とした上で、「アウン・チー氏の辞職理由は高齢であり、政治・社会的な問題からではない」と強調した。
アウン・チー氏は国軍の元少将。軍政時代には労働相や情報相のほか、軍事政権によって自宅軟禁状態に置かれていたアウン・サン・スー・チー氏と国軍との連絡係を務めた経験を持つ。
17年に汚職防止委員会の委員長に就任。人員増強や捜査能力を強化するなど、能力不足といった批判の声にさらされていた同委員会の改革に取り組んだ。汚職に関与した閣僚や政府高官、警察官などを辞職させたり、起訴したりするなど、多くの実績を残した。
ドイツの反汚職機関トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が11月24日に発表した報告書によると、ミャンマー国民の93%が政府の汚職取り締まりに満足していた。
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